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2018年に848MW に

 カリフォルニア州以外でも、蓄電池の調達が広まっている。例えばニュージャージ州は、複数の規模が小さな蓄電池を合計300万米ドル分調達することを2014年10月に表明した。この措置は、数年前にハリケーン「サンディ」が引き起こした長期間の停電の経験から、電力のバックアップが必要と判断した結果である。

 さらに、同じ東海岸のマサッチューセッツ州も、1000万米ドルを投資して蓄電池の導入に乗り出すと2015年5月に発表した。

 米GTM Research社と米Energy Storage Association(米国エネルギー貯蔵協会)の四半期ごとの市場レポート「U.S. Energy Storage Monitor(米国エネルギー貯蔵モニター)」によると、2015年の米国のエネルギー貯蔵用蓄電池市場は220MWに達するという。2014年の62MWから大きな伸びとなっている。ちなみに、2015年第1四半期には、5.8MWの蓄電池が導入されている。このうち大半の蓄電池は、2015年後半に導入される見込みである。

 2015年の予想値である220MWのうち、89%は太陽光発電などの発電による変動の対応と電力調整のために電力供給側に設置される大規模蓄電池である。残りの11%は、電気料金削減用などのためにピーク需要シフトをする住宅やビル、工場などの電力需要家側に設置する蓄電池になる。

 市場レポートによると、米国のエネルギー貯蔵市場(揚水発電を除く、蓄電池やフライホイール、蓄熱などのシステム)は2018年に848MWまで拡大するという。このうち電力供給側に設置する大規模エネルギー貯蔵装置が大半を占める。ただし、2018年に近づくにつれて、住宅やビル、工場などの需要家側に設置するエネルギー貯蔵装置が急速に増えていくという。

 米国では、2015年4月末に米Tesla Motor社が「Powerwall」と「Powerpack」という2種類の蓄電池を発表したことで、蓄電池市場がさらに盛り上がりを見せている。このうちPowerwallには7kWh と10kWhの2品種があり、住宅やビルなどの電力需要家をターゲットとする。一方のPowerpackは、100kWhからMW級まで容量の選択肢が広く、電力供給側用の大規模蓄電池まで適用できる。つまりTesla Motor社は、住宅やビルの電力需要家側と、電力会社の電力供給側の全ての蓄電池の分野に攻勢をかけていく。