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 2000年の時点で、MEMS市場は既に力強く成長しており、市場規模は数量ベースで年間10億個を若干上回り、金額ベースでは年間50億米ドルに達していた。2014年の段階ではMEMS市場は年間111億米ドルのビジネスにまで拡大した。Yole Developpement(以下、Yole)の予測では、2020年の時点でMEMS市場は年間200億米ドルにまで成長し、出荷数量は年間で300億個に達するであろう。

 今日に至るまでのMEMS市場の拡大は、2003年における米Knowles社のマイクロホンと2005年における伊仏STMicroelectronics社の加速度センサーによって始まったといえる。これらのMEMS製品は、いずれも一般消費者向け機器に搭載されたものであった。2009年以降、一般消費者向け機器に用いられるMEMS製品は出荷数量がかなりの成長を遂げている。この成長は今後しばらく続く。Yoleでは最新レポート「Status of the MEMS Industry report - May 2015(MEMS業界の状況―2015年5月)」において、2015年から2020年までの年平均成長率(CAGR)は数量ベースで約17%にて拡大すると予想している。ただし、製品単価引き下げへの強い圧力(良くても対前年比5%減)によって、同期間における金額ベースでのCAGRは3%成長にとどまるとみている。

ウエアラブルとIoT、そして自動車がけん引役

 私たちの生活の「センサー化」は始まったばかりだ。大きな期待が寄せられるMEMSセンサー市場の成長は、ウエアラブルとIoTの用途によってもたらされる。さらにもう一つ注目したいのが、自動車向けMEMSの行方だ。自動車業界では今後さらに多くのセンサーを自動車に搭載するとみられており、これがMEMS業界に成長をもたらすであろう。もちろん、自動車を自動運転化する用途もターゲットとなる。

 しかし、これらの用途がけん引する成長は、MEMS製品に対して信じがたいほどの単価引き下げを求めることになると推察される。デバイスによっては、製造コストは数米セントにまで引き下げざるを得なくなるだろう。例を挙げると、ドイツBosch Sensortec社の加速度センサー「BMA355」の製造コストは、1個当たり2.5米セントだ(出典:「Bosch Sensortec BMA355 3-Axis MEMS Accelerometer reverse costing analysis」, Jul. 2014, System Plus Consulting)。モーションセンサー機能は、数年前の温度センサーと同じくらいの低い値段で手に入りつつある。