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 モデルを提出した後はモデルに従ってコードを作成し、実際にコースを走らせて調整を行う(図11)。走行のチューニングはどうしても手当たり次第にパラメーターを振ってトライアンドエラーを繰り返す参加者が多い。ロボットから取得できる各種のデータを使って論理的にやってほしいところだが、このあたりはチームに任せている。

図11 コースでのチューニング
図11 コースでのチューニング

アーキテクト部門の取り組み

 アーキテクト部門はデベロッパー部門と異なり、競技ルールの縛りがほとんどない。自分たちのやりたいことを見つけ、それを実現すればよい。しかし、自分がやりたいことで見た人から「すごい」と思われるものを考えつくことは、それほど簡単ではない。従って、序盤の多くの時間を企画のアイデア出しに費やすことになる(図12)。この期間が多すぎると、素晴らしいアイデアであっても実際に動作するものを作れなかったりするため、アイデアを決める時期はきちんと合意しておいて進めた方が良い。2014年度にアーキテクト部門に参加した「mirai craft」チームは、ショッピングモールでの買い物を想定した荷物運びロボット「Shelpa」を提案した(図13)。デモはいたってシンプルであったが、技術的にはロボットのソフトだけでなく、Androidアプリや、Windowsによるサーバー、地図表示アプリなどを作り上げた。通信プロトコルなども自分たちで考え、まさに企画から実装、プレゼンまで全て自分たちでやるという素晴らしい経験を得た。

図12 アーキテクト部門の企画風景
図12 アーキテクト部門の企画風景
図13 mirai craftチームの書いた企画書の一部
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