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 足掛け12カ月にわたって大好評を博した連載「一人の技術者がモジュラーデザインを確立した軌跡」が2015年5月13日、ついに最終回を迎えました。最終回では著者日野三十四氏が描くインダストリー4.0の姿も述べていただきました。

 代わって同5月11日に始まった新連載「『出る杭』コンサルの眼」がランキングの上位に入ってきています。2015年5月11日~6月11日の、日経テクノロジーオンラインのテーマサイト「設計・生産」におけるランキングの1位、3位、5位に新連載の3回のコンテンツが入っています。

 「出る杭」コンサルの眼の著者は、『ソニーをダメにした「普通」という病』(ゴマブックス、2008年)の著者であるソニーOBの横田宏信氏。かつてソニーは、新聞に「出るクイを求む」という求人広告を出したそうです。その通り、ソニーで「出る杭」としてSCM革新を成功させた同氏が、ソニーの中期経営方針を評すると同時に、ビジネスの本質を説いています。

 「ところが、しばしば企業は、…売り上げの拡大を追求する形で対価を得ることを重んじる。それが各顧客に提供する価値=商品の魅力を減らして、顧客数や商品価格を低下させ、結局は売り上げの縮小を招く」。連載第3回の一部です。「ひたすらに顧客に価値を提供することを重んじればいい。その結果、相応の能力さえあれば、自ずと顧客価値が大きくなって売り上げは拡大」する、と言い切っています。

 横田氏をはじめ、ここのところ「売上至上主義は誤り」として、「顧客にとっての価値を重視する」「社会的な意義を踏まえて企画していない製品やサービスには意味がない」「自分の担当や専門だけではなく、世の中全体を総合的に見るべき」といった主張が説得力を増しているように思います。企業にとって売上を確保することは、事業を継続する上でもまず必要なことですが、あくまで手段であって目的は別のところにある。そのように、価値感が転換しはじめているのではないでしょうか。

 「デザインマネジメントで実現する“楽しい開発”」の田子學氏、「ものづくりイノベーターへの道」の森岡謙仁氏などの主張にも、そのような要素が色濃く含まれます。

 以前当サイト担当者がインタビューした、JR九州の豪華寝台列車「ななつ星」のデザイナー水戸岡鋭治氏(夢に向き合ってみんなが精一杯つくった「ななつ星」など)の考え方もそうでした。その水戸岡鋭治氏の著書を発刊いたします。『出る杭』コンサルの眼と合わせてお読みいただければ、と思います。