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多くの参観者を集めた電子機器分解展示セミナー
多くの参観者を集めた電子機器分解展示セミナー
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 2015年6月3~5日まで東京ビッグサイトにおいて、恒例の「JPCAショー2015」が開催されました。2008年の世界同時不況以来、縮小傾向が続いている日本の民生エレクトロニクス業界の下で、プリント基板業界も低迷が続いています。

 そのような厳しい市場環境の中で、日本のプリント基板産業がどのような新しい動きをしているのか、絶好の機会ですので、3日間出かけました。

 展示会としての規模はほぼ昨年と同じですが、来場者の数は増えているようです。ただし、出展企業や出展内容については、かなりの変化が出てきているように見えました。まだ、これといった大きな流れができているわけではありませんが、多くのメーカーが新技術や新製品を出してきており、新たな事業の方向を模索している様子が見て取れます。これまでも、そのような動きがなかったわけではないのですが、今年の場合、より具体的で実用化という意味では、着実に前に進んでいるようです。

 JPCAショーの来場者の多くは、プリント基板のユーザーというよりは基板メーカーの関係者が主体になっています。特に若いエンジニアや営業担当者にとっては、基礎的な勉強をするよい教育訓練の場になっています。無料のオープンセミナーでは、プリント板塾、品質管理講座、電子機器の分解分析などでは、会場に入りきれないほどの聴衆が集まっていて、関心の高さがうかがえます。

 きちんと数えて見たわけではありませんが、海外からの出展や来場者は少なくなっているような気がします。その分だけ、国内からの参加者が増えたということになります。ただし、海外企業のアクティビティが全く無いかというと、そのようなことはありません。ある台湾の中堅フレキシブル基板メーカーの場合、社長が自らサンプルを抱えて売り込んでいました。

台湾の基板メーカーが見せてくれた電子ペーパー用4層フレキシブル厚膜回路
台湾の基板メーカーが見せてくれた電子ペーパー用4層フレキシブル厚膜回路
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 サンプルは、電子ペーパー用の4層フレキシブル基板で、全てがスクリーン印刷回路で、何年か前に私が考えていた設計コンセプトそのものの回路製品でした。残念ながら、私は日本で実用化のためのパトロンを得られませんでしたが、台湾メーカーは事業化に成功したようです。

 さすがに大手の基板メーカーは、それなりの大きさのブースを構えています。しかし、ちょっと考えてみると、出展していない大手メーカーも結構あるようです。特に硬質基板メーカーに多いようです。一方、中堅メーカーでは、フレキシブル基板メーカーのパフォーマンスが目立ちます。新規出展も少なくありません。