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[1]議論が白熱する4大テーマ

 筆者は、セミナーや交流会などで、ものづくり改革における課題や各社の対策、最新ソリューション動向について、定期的に製造業の有識者とディスカッションする機会を持っている。その中で特にPLM(製品ライフサイクル管理)セッションにおいて、必ず議論が白熱するテーマがある。以下の4つである。

・品番のあり方

・BOMの持ち方(E-BOM、M-BOM)

・技術情報セキュリティー

・改革推進方法、体制

 今回は、その中の1つである“技術情報セキュリティー”を取り上げてみたい。

 コーポレート情報システムの観点からは、情報セキュリティーというと、サイバー・テロ対策、暗号・認証技術、情報システム監査、コンピュータ・ウイルス、インシデント対応などテーマは多岐にわたる。しかし、PLMテーマとしての“技術情報セキュリティー”の関心事は、概ね技術情報(図面や3Dモデル、仕様書、生産指示書など)の流出対策に絞ることができる。そして、その場でよく出る質問は「技術情報漏えい対策をどこまでやるべきか?」である。

 このような質問が出てくる背景には、次のような状況が考えられる。現在ほとんどの企業において、技術情報はPDM(製品データ管理)システムに格納されており、権限を持つ人だけがアクセスできるようにして管理されている。しかし、製品開発の分業化やグローバル化が進んだ現在、自社で作成した技術情報を、国内・海外のグループ企業(開発拠点や生産工場)やパートナー企業と共有しながら開発を進める機会の方が圧倒的に多い。結果として、自社内でどれほど厳重に技術情報を管理していても、それらを外部に持ち出さざるを得ない以上、流出するリスクは増大する傾向にある。このような状況下で、「いったいどこまで対策を取ればセキュリティーは守られていると判断できるのか?」という疑問が生じるのである。

 ネットワークの拡大により、技術情報を企業内外かつグローバルレベルで共有するためのリードタイムは飛躍的に短くなった。それに見合った技術情報のセキュリティーを強化する必要があるということである。

 それでは、グローバル製造業が取り組んでいる技術情報漏えい対策の現状はどのようなものだろうか。