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 産学連携で日本のエンジンの性能向上を目指すAICE(自動車用内燃機関技術研究組合)。エンジンの性能はどこまで高められるのか。AICE運営委員長で、本田技術研究所四輪R&Dセンター室長の松浦浩海氏に、今後の取り組みを聞いた。(インタビュー前編はこちら

問:AICEで取り組む領域はどこか。

 主に三つある。ディーゼルエンジンの排ガス後処理技術、エンジンの高熱効率化、海外車両のエンジンの性能評価━━である。

 ディーゼルの排ガス後処理では、DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)の機能を高度化することに注力する。DPFをSCRと一体化したときの処理メカニズムの解明、DPFにススがたまったときにススを燃焼させる方式、ススがたまったときの排ガスの圧損の計算、といった基礎研究がある。

 ガソリンエンジンの熱効率を高めるために、混合気に含まれる燃料の割合を少なくする希薄燃焼の取り組みを各社が進めている。ただ、希薄燃焼では、着火しにくくなるほか、着火しても混合気全体に火炎が伝播しにくくなる。各社ともに、着火や火炎の伝播などのメカニズムを想像はできているが、解明できていないケースが多い。AICEの活動で、メカニズムを解明し、モデルを作ってシミュレーションできるようにする。

 海外メーカーのエンジン性能評価は、これまで各社が欧州のコンサルティング会社に依頼して、分析していたものをAICEとして実施する。複数の自動車メーカーでコストを分担できるため、10分の1以下に抑えられた。

 AICEの活動を通して、日本のエンジンが世界をリードできる基盤づくりに貢献したい。

問:AICEの活動は部品メーカーや異業種にも広がりが期待できるのか。