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 先日、メディデータ・ソリューションズという臨床開発の支援企業が開催したメディアセミナーを取材してきました(日経デジタルヘルスの関連記事)。技術革新が医薬品開発を大きく変えていくのではないかと予感させる面白いセミナーでしたので、簡単にその内容を紹介します。

 メディデータ・ソリューションズは、臨床試験データなどをクラウドで収集・保管し、データ解析のソリューションなどを提供している米Medidata Solutions社の日本法人で、セミナーには米本社のGlen de Vries社長も参加していました。Medidata社は1999年の設立で、現在の従業員は1300人以上、今年度の売上高は4億米ドル近くというから、臨床開発で扱うデータの規模がいわゆるビッグデータになってきたことを背景に、急成長を遂げてきた会社なのでしょう。

 先日のセミナーのテーマは、このクラウドベースのデータマネジメントの話ではありません。FitbitやApple Watchというと既に手に取ったことがある読者もたくさんおられると思いますが、各種センサーを埋め込んだ腕時計型やパッチ型などの様々なウエアラブル端末が、既に登場しています。セミナーのテーマは、こうしたウエアラブル端末を利用することによって臨床試験が大きく変わることを示唆するものでした。

 セミナーで紹介された米Vital Connect社の端末「ヘルスパッチ」は、心電図、心拍数、呼吸状態、体表面温度、姿勢、歩数、体動などを計測できるパッチ型のウエアラブル端末で、米FDAの承認やEUのCEマーク、日本でも医療機器として第三者認証を受けている製品です。こういう端末を臨床試験の被験者に利用してもらうことで、被験者が頻繁に医療機関に来なくても、客観的で連続的なデータをリアルタイムで取得できるため、臨床試験に伴う被験者の負担の削減や、臨床試験全体のコストも削減できるし、リアルタイムでデータをモニタリングすることで、試験方法を途中で改善したり、有害事象を早期に検知するなど安全性の面でも利点があるというのがセミナーの骨子です。

 もちろんウエアラブル端末でモニタリングできるデータには限りがあるので、被験者が医療機関に全く行かなくてもよくなるとは思いませんが、その頻度を軽減できるだろうし、ウエアラブル端末で計測できることを評価項目とすることで、新しい評価の仕方が考えだせるかもしれません。