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 前回のクラウドやモノのインターネット(IoT)の話に続いて、今回はインターネットにつながるさまざまな“モノ”について考えてみたいと思う。1990年代に“ヒト”がインターネットを利用するようになって世界が大きく変わったように、モノがインターネットにつながることで世界がまた変わろうとしている。その変化は、さまざまな形で私たちヒトに影響を及ぼす。良い影響もあれば、ヒトや社会に変化を強制する影響もあるだろう。IoTは幾つもの大きなうねりとなって、私たちの世界を変えていく力を持っている。

組み込み機器へのIoTの影響

 ソフトウエアを組み込むことで進化してきた組み込み機器だが、少し前までの家庭用機器や産業用機器は通信機能を持っていなかった。そのころの組み込み機器は単機能のものが多く、特定の機能を実現するためにソフトウエアが使われていた。しかしソフトウエアによって機能の追加や変更が行えるようになると、機器を出荷した後にソフトウエアの維持・保守を行うメリットや、機器の状態をモニタリングしたいという要求が出てきた。このときから組み込み機器の新しい進化が始まった、と筆者は考えている。

 しかし、これまで通信やネットワークの機能をまったく意識していなかった組み込み機器に、これらの機能を実装するにはどうすればいいのだろうか? 今でこそ汎用OSや通信機能を持った組み込み向けOSがあるが、自前でTCP/IPのプロトコルスタックや通信チップ用のドライバーなどを開発するのはハードルが高い。既存製品の機能に影響しないように通信機能を実装するには、幾つかの方法がある。