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 主要な電力市場では、エネルギー構造の変化が進行中だ。そこで重要な役割を果たしているのが、エネルギーの貯蔵である。技術の向上と再生可能エネルギー用設備のコストダウンによって、電源の分散が可能になったが、エネルギー構造の変化を可能にするカギを握っているのはエネルギー貯蔵ソリューションだ。エネルギーを貯える能力なしに、再生可能エネルギーの大規模使用は不可能だからだ。

 現在、成長の続く電気自動車/ハイブリッド車市場と、拡大を続ける“断続的な”再生可能エネルギー(風力や太陽光発電)の市場シェアが、技術とバリューチェーンという2つの面で定置型蓄電池業界の形を作り変えつつある。持続可能なエネルギー社会を実現するという強力な要因に牽引され、数多く存在する規制の壁や新しい形態に適合するビジネスモデルの少なさにもかかわらず、蓄電池によるエネルギー貯蔵の市場は成長を続けている。

 再充電可能な蓄電池は、分散型のエネルギー貯蔵に特に適している。エネルギー貯蔵に電池を用いること自体に目新しさはない。だが、新しい電池技術はいまだ発展段階であることに加え、将来的なコスト低減により、技術の新旧を問わず開発と用途拡大が著しく加速して新たなビジネス機会につながることが期待されている。

 「More than Moore」の市場調査・戦略コンサルティングを手掛けるYole Developpement(以下、Yole)は、電池技術に特に注目してエネルギー管理の全容を調査し、新たなレポートとして「Energy Management for Smart Grid, Cities and Buildings: Opportunities for battery electricity storage solutions(スマートグリッド、スマートシティー、スマートビルディング向けエネルギー管理-蓄電池ソリューションの可能性)」(2015年5月版)を発表した。本稿では、同レポートの要点を紹介する。

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