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 昨今、新聞やインターネットの情報サイトなどで「人工知能」という言葉を目にする機会が増えてきました。人工知能技術とは、機械が人間同様に思考するための技術です。ただし、人間の脳と同じ機能を再現しようとする技術から、人間の知的な活動の一部を再現することで知能があるように見える技術まで、幅広い技術を含んでいます。例えば、人間と同じように会話する技術や、画像に写るものが何であるかを学習して知識とする技術は、人工知能技術といえます。また、既存の知見をルール化し、そのルールに基づき出力を返す技術も人工知能技術といえます。こうした技術は、インターネットの普及により大量のデータを活用できるようになったことや、計算機性能の向上に伴い、その可能性が広がったため、世界的に期待が高まっています。

 特許庁は「平成26年度特許出願技術動向調査」において、人工知能技術に関する特許出願動向や研究開発動向を調査し、その実態を明らかにしました(特許庁による調査レポートの概要(PDF形式)はこちら)。同調査の主要部分を本稿で紹介します。

 図1に本調査の技術俯瞰図を示します。本調査では人工知能技術を基盤技術と応用技術に区分しました。基盤技術は、共通的な処理能力を提供する技術で、学習型、知識ベース型、ファジイ型が代表的な技術です。応用技術は、用途別に特定の機能を実現するための技術で、認識、機器・設備の操作などが代表的な技術です。

図1 技術俯瞰図
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