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 エアウェイブは運転席の下に燃料タンクを配置したセンタータンクレイアウトを採用している、つまりそれはエアウェイブがフィット系列の1台であることを意味している。フィットとの共通点は、後席の座面を上方にはね上げ、背の高い荷物を積むことのできるトール・モードを設定している点などにも表れている。

 開発当初は、フィットから派生した4ドアセダンのアリアをベースにワゴン車が作れないかと構想されたようだが、結局は、ほぼゼロ開発に等しい作業が展開されたという。単に使い勝手のいいだけのワゴンを作るのではなく、何かもっと魅力的な要素を盛り込みたいということで考え出されたのが大きなガラスルーフである。これだけ大面積のガラスルーフを実現するのに、既存の車体を流用した作りでは、納得の行くワゴンに仕上がらないと判断されたことも、単なる「アリアワゴン」に終わらなかった理由の一つだ。

 ガラスを使ったルーフは、鉄板で構成される屋根より重量がかさむため、頭でっかちで重心の高い、不安定な運転感覚を誘発しやすい。しかしエアウェイブを運転していて、重さで走りがふらつくといった感覚は全くなかった。1110mm×770mmという大きなガラスの屋根と、その内側に設置されたサンシェード、それを開閉するためのモータなどを含めると、天井部分に25kgほどの重さが追加されたことになるというが、開発当初からそれを前提に車体やシャシーの設計開発が行われたため、一切の不具合を体感させない走りに仕上がったというわけだ。

 ガラスサンルーフのない仕様では、走りがどう変わるのか試してみたかったが、あいにくその仕様の試乗車が2台しかなく、試乗時間枠の関係で試すことができなかったのは残念だ。しかし、サンシェードを閉じて運転したときの室内空間の雰囲気はごくありふれたワゴン車のそれで、あえてエアウェイブを買うのであれば、ガラスサンルーフ仕様を選ばなければ、嬉しさは半減するともいえる。