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図 アンモニウム塩の容器。一番右側が容量の小さい「Start-up unit」
図 アンモニウム塩の容器。一番右側が容量の小さい「Start-up unit」
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 フランスの大手自動車部品メーカーであるFaurecia社はフランクフルトモーターショー(Internationale Automobil-Ausstellung:IAA2011,一般公開9月15日~25日)で、ディーゼルエンジンのNOx(窒素酸化物)を除去する新方式のSCR(選択還元触媒)「ASDS(Ammonia Storage and Delivery System)」を開発中であることを明らかにした。還元剤の補給頻度を、従来の2倍以上に延ばせるのが特徴。2014年ごろの商品化を目指している。

 従来のSCRが液体状の尿素水溶液を排気管内に噴射して生成するアンモニアをNOxの還元剤として使っていたのに対し、ASDSの最大の特徴は、還元剤として固体のアンモニウム塩を用いること。アンモニウム塩は、三つの容器に収められており、そのうちの一つの容器は容量の小さい「Start-up unit」である。エンジンを始動すると、電気ヒータによりStart-up unitは2分以内に温度が60℃以上に上昇し、塩から気体のアンモニアが発生する。このアンモニアを排気管に供給してNOxを還元する。

 通常、システムを始動してからアンモニアが発生するまでの時間が、従来のシステムだと約10分、尿素水溶液が凍結する-11℃以下だとヒータで溶融する時間が加わるため15分程度かかっていた。これが新システムでは先ほど説明したように2分以下、-11℃以下でも3分以下でアンモニアを発生できるのもメリットだ。