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 東北大学とNECの共同チームは、文字検索処理の消費電力を従来比1/100に低減できる不揮発性CAM(content-addressable memory)を開発した。詳細を「2013 Symposia on VLSI Technology and Circuits」(2013年6月11~14日、京都市)で発表する(講演番号C9-2)。講演タイトルは「Fabrication of a 99%-Energy-Less Nonvolatile Multi-Functional CAM Chip Using Hierarchical Power Gating for a Massively-Parallel Full-Text-Search Engine」。

 同研究チームは、これまでもMTJ素子を用いた不揮発性CAM技術を開発してきた(関連記事)。

(東北大学とNECの資料)
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 一般にCPUとDRAMを組み合わせた検索回路では、DRAMからロードした索引語を、CPU内で検索語と比較する処理を何度も繰り返す必要があり、処理に時間がかかる。一方、CAMでは論理回路内のメモリに複数の索引語を一括でロードし、検索語との比較を並列処理で行うため、処理時間を大幅に削減できる。ただし、揮発性のCAMではメモリ内のデータを保持するために回路に通電し続ける必要があり、待機時電力が問題となる。これに対し、CAMのメモリを不揮発化した不揮発性CAMでは、検索時以外は電源をオフにできるため、待機時電力を大幅に抑えられる。

(東北大学とNECの資料)
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 今回は、こうした不揮発性CAMに、演算中の消費電力を低減できる各種機能を追加した。例えば、今回の不揮発性CAMは32文字の英単語の検索に対応しているが、検索語が「TOHOKU」のように32文字に満たない場合、文字情報がない空白の記憶領域は常に電源をオフにするようにした。また、検索語が「TOHOKU」で索引語が「TOKYO」だった場合、文字全体を一度に比較するのではなく、最初の3文字までをまず比較し、そこで不一致だった場合は残りの記憶領域をすべてオフにする。このように、実際に動いている回路を極力少なくすることで、演算時の低消費電力化を図った。

(東北大学とNECの資料)
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演算時間を1/100に