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手前が今回開発した厚さ15μmの試作品を2枚重ねたもの。薄いために垂れ下がっている。奥は、厚さ125μmの透明導電フィルム2枚を重ねたもの。
手前が今回開発した厚さ15μmの試作品を2枚重ねたもの。薄いために垂れ下がっている。奥は、厚さ125μmの透明導電フィルム2枚を重ねたもの。
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 TDKは、厚さが15μmと薄いタッチ・パネル用透明導電フィルムを開発した。タブレット端末やスマートフォンに使われている静電容量方式タッチ・パネルの用途を想定して開発したもので、同社は2015年の市場導入を目指している。

 タブレット端末やスマートフォンの薄型化のために、主要部品の一つであるタッチ・パネルにも薄型化の要求が強まっている。TDKによると、現在主流の静電容量方式タッチ・パネル用透明導電フィルムの厚さは125μmだが、2013年は厚さ50μmの製品の出荷が増えており、2014年には主流になる勢いだという。そして、2015年にはさらに薄型の製品が求められるようになると見ている。そこで、同社はいち早く、厚さ15μmの透明導電フィルムを開発した。

 透明導電フィルムの薄型化が難しいのは、製造工程の中でフィルムが熱の影響などによって変形しやすくなり、フィルム上への透明導電材料の成膜が不安定になるからである。その結果、成膜のムラが顕著になり、均一な特性を得ることが難しい。TDKは、磁気テープの製造で約30年にわたり培ってきた知見やノウハウを生かして、フィルム基材や透明導電材料の選定や成膜条件を最適化することで、このような困難を乗り越えたとする。

また、TDKは材料の開発、選定から透明導電フィルムの製造までを一貫して、大分県日田市の三隈川工場で行っている。このような一貫体制を取っていないと、「今回のような開発は難しい」(同社)と言う。

 今回の透明導電フィルムの透明導電材料には、スパッタリング法で成膜したITO(indium tin oxide)を用いている。シート抵抗値は、静電容量方式タッチ・パネルに使える100Ω/□である。

 なお、TDKは、今回のフィルムの試作品を、10月1日~5日に幕張メッセで開催の「CEATEC JAPAN 2013」に参考出展する。