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まるでローボード。
まるでローボード。
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この中に4Kレーザープロジェクターが格納されている。
この中に4Kレーザープロジェクターが格納されている。
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超短焦点光学系が立ち上がった。
超短焦点光学系が立ち上がった。
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 ソニー 代表執行役社長兼CEOの平井一夫氏は直接の傘下プロジェクト「TS事業室」で、「ウォークマン」のような意味でライフスタイルを変えるであろう画期的な製品のプロジェクトを複数、走らせている。平井氏は2013年の「International CES」で、「私が独断と偏見で選んだ有望商品です。失敗してもよいじゃないですか。私は音楽産業出身ですが、レコードでも新人10人のうち当たるのは1人か2人です。リスクを取ってやろうと、決めました。開発に2年も掛かるというから、『いや、来年(2014年)のCESに出す勢いで迅速にやれ』と言いました」と語っていたが、実際に今年(2014年)のCESに出してみせた。

 それが、部屋の壁に最大147型の大画面4K映像を投射する4K超短焦点プロジェクターである。「Life space UX」という新しい生活提案の一環だ。ローボードのような家具の中にプロジェクターを仕込んだ、と言えばよいか。この中にはソニーの4Kプロジェクターの第2弾「VPL-VW500ES」のエッセンスがそのまま入っている。光源は高圧水銀ランプからレーザーダイオードに変えている。そのままでは、安全規格上の問題があるのでRGBの3色すべてに蛍光体をカバーしている。ミラーを使った短距離の光学系によって、すぐ横の壁に投影できる。壁にぴったり付けると投射位置から40cmの距離になる。この場合は60~105型がズーム領域。今回のデモンストレーションでは、壁から17cm離して57cmとした。この場合は92~147型がズーム領域だ。

 企画者に話を聞いた。「私はマニア用の4Kプロジェクターを担当していましたが、なかなか市場は広がりません。そこで、リビングルームの壁に映像を映し出せれば新しいライフスタイルが提案できるのではないか発想で、“壁映しプロジェクター”を思いつきました」(ソニーの企画者)。しかし、社内に技術提案したものの、どの事業部も「やろう」とは言ってこない。社長の平井氏が「私のところで育てよう」と言ってくれたという。

 平井氏は筆者とのインタビューで、「厚木(ソニーの業務用機器の開発拠点)に行った時に見て、単に大画面スクリーンにコンテンツを映すという以上に面白いと、その場で思いました。テレビ事業部は『4Kブラビア』の開発で大忙しで、やってもらえそうにない。それなら、現状ではなかなか難しいけれども有望なアイテムの商品化を進めている、私の『TS事業室』で引き取って開発をスタートしたのです」と言った。

 壁が、ニューヨークの街角になり、ハワイのサーフィンスポットになり、またアポロから見る地球がそこにある。ソニーらしい大画面による新しい映像生活提案として、今後の展開を注目したい。