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今回の製品を手に持つKamal S. Khouri氏 ディスプレーには、今回の製品を利用した航空機コクピットのデモが映っている。また、その後ろの柱には、パートナー企業が開発した今回の製品を載せた各種カード(ボード)が展示されている。日経エレクトロニクスが撮影。
今回の製品を手に持つKamal S. Khouri氏 ディスプレーには、今回の製品を利用した航空機コクピットのデモが映っている。また、その後ろの柱には、パートナー企業が開発した今回の製品を載せた各種カード(ボード)が展示されている。日経エレクトロニクスが撮影。
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今回の製品の概要 GPU本体のみで販売する予定はない。AMDのスライド。
今回の製品の概要 GPU本体のみで販売する予定はない。AMDのスライド。
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カジノ用マシンのデモ 日経エレクトロニクスが撮影。
カジノ用マシンのデモ 日経エレクトロニクスが撮影。
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 米Advanced Micro Devices社は、組み込み機器向けGPUの新製品「Radeon E8860」を発表した(ニュースリリース)。すでにサンプル出荷と量産出荷を始めており、ドイツのニュルンベルクで開催中の組み込み開発の展示会「Embedded World 2014」(2014年2月27日まで)では、今回の製品を使ったデモンストレーションを行っている。

 同社は2014年に組み込み機器向けのプロセッサーICを四つ発売する予定であることを、2013年9月に発表している(Tech-On!関連記事)。x86系高性能タイプの「Bald Eagle」(開発コード名)とARM系(Cortex-A57)の「Hierofalcon」(同)、x86系低消費電力タイプの「Steppe Eagle」(同)、そして単体GPUの「Adelaar」(同)である。今回のRadeon E8860は、Adelaarが製品になったもので、上述の四つの中では最初に販売開始となった。

 Radeon E8860は、ハイエンドゲーム向けに開発されたGCN(Graphics Core Next)と呼ぶアーキテクチャを、組み込み向けGPUで初めて採用した。前世代品(Radeon E6760)と比べて2倍以上の処理性能を持つという。なお、今回のRadeon E8860の単精度浮動小数点演算性能は768GFLOPSで、前世代品から33%向上したとする。

 Radeon E8860は、GPU本体と4チップのGDDR5型DRAM(合計で2Gバイト)を搭載した、FCBGA型のモジュールである。大きさは37.5mm×37.5mmで、熱設計消費電力は37Wだという。GDDR5型DRAMのフレームバッファとGPU本体間は128ビット幅で、伝送速度は72Gバイト/秒を確保したとする。

 Embedded World 2014の同社ブースで説明したKamal S. Khouri氏(Director, Product Management & Marketing, AMD Embedded Solutions)によれば、AMDは組み込み分の中で、商用ゲーム(パチンコやパチスロ、カジノ用マシンなど)、デジタルサイネージ、医療用画像処理、産業用制御と自動化、シンクライアント、通信インフラの6つに照準を合わせているという。こうした6分野で、今回の製品が高いグラフィックス処理性能や演算性能(GPGPUとして利用)を提供できるとした。

 なお、前世代品と同様に、複数のパートナー企業が今回のモジュールをPCI Expressカード(ボード)などに搭載して再販する。ブースにはそれらが展示されていた。また、複数のデモンストレーションを実施していた。目を引いたのはカジノ用マシンである。Khouri氏によれば、ラスベガスでは人が付いたテーブルでのゲームが主流のままだが、マカオではAMDのGPUを搭載したマシンを使ったゲームが広く普及しているという。