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信州大学名誉教授・特任教授の谷口彬雄氏
信州大学名誉教授・特任教授の谷口彬雄氏
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 「事業の全体像を示す。あるいは基礎研究においてビジョンや夢を明確にして実行に移していく。そんなインテグレーターが、これからはますます重要になる」。2014年7月10日から開催のセミナー「有機エレクトロニクスの次の方向性を考える」に登壇した信州大学名誉教授・特任教授の谷口彬雄氏は、「20世紀型工業から脱却し、新たな局面へ」と題した講演の中でこう語った。

 同氏によれば、20世紀と21世紀の境目ぐらいに、ものの造り方や市場構造が大幅に変わった。例えば、ものの造り方においては、モジュール化が進み、モジュールの中身を知らなくても製品を造れるようになった。その結果、従来は総合的な技術を持った大企業でなければ難しかった自社ブランド製品のビジネスが、アイデア次第では中小企業でも可能な時代になってきているという。一方、市場構造に関しては、既存カテゴリーの中で標準的な製品を造ってそれを大量に売ることが難しくなってきた。それにより、儲けるためには新たな市場を創造することの重要性が高まってきているという。

 このため、ますます大切になってきているのが、「事業化においても基礎研究においても全体像を考えること」(同氏)。新入社員や学生を含め、みんなが指示待ちを止め、下請け根性を捨て、それぞれの立場で全体像を考えることが重要だという。そして、同氏は「(そうしたことは)すぐにはできないかもしれない。しかし、1年とか2年とか続けていくと、それが次のブレークスルーにつながっていく」と続けた。