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 ルネサス エレクトロニクス 代表取締役会長兼CEOの作田久男氏は2014年9月2日、東京都内で報道機関とのインタビューに応じた。同氏が2013年6月にトップに就いて以来、ルネサスの業績は回復基調にある。一方、業績の回復は人員削減などのコスト削減によるところが大きく、未来への確固たる成長シナリオは描けていない。作田氏はルネサスの今をどう分析し、未来をどう描いているのか――。主なやり取りは以下の通りである。「単独での生き残りは難しい」。インタビューではこうした危機感に満ちた言葉も聞かれた。

インタビューに臨むルネサスの作田氏(右)。代表取締役社長兼COOの鶴丸哲哉氏(左)が同席した。
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――就任からの1年3カ月をどう振り返る。

 就任当時、1500億円の増資はあるにしても、このままだと倒産だ、というのが正直な感想だった。あまりにも財務状況が悪かったので、まずはこれをどう立て直すかを考えて構造改革を進めてきた。次は、長期的にどう生き残っていくかの戦略が問われる。ここについてはようやく今、成長に向けた一歩を踏み出し始めた段階に過ぎない。

 構造改革については、焦っても仕方がないという思いがある一方、まだまだ中途半端だというのが実感だ。もっとメリハリをつけて製品の絞り込み(EOL)をしたい思いもあるが、顧客との関係上、難しい部分もある。会社の運営面でも、人事面を含めもっと思い切ったことをしたい気持ちはあるが、生身の人間が絡む話なので妥協も必要だ。

 そもそも、構造改革はどこかの時点でスパッと終えられるものではない。競合他社や顧客との関係など、外部環境はどんどん変化するわけで、それに応じて我々も変化しつづける必要がある。それができなければ、ガラパゴス化するまでだ。

 1年3カ月という短い期間で自分の成果を評価できるとは思わないが、点をつけるとすれば60点くらいだろう。ギリギリで合格点といったところだ。まだまだタイムスケジュールが自分の思いよりは遅れているし、ボリューム(人員などの規模)の点でも妥協はある。成長戦略に対する議論も遅れ気味だ。