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図1●ドライアイスを吹き付けながら難削材を切削加工する実演
図1●ドライアイスを吹き付けながら難削材を切削加工する実演
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図2●安田工業のブースで、加工の実演に見入る観客
図2●安田工業のブースで、加工の実演に見入る観客
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 アストロテック(本社横浜市)は、マシニングセンターでの加工の際に、ツールとワークにドライアイスを吹き付ける装置「DIPS10-1SA」を開発し、「第27回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2014)」(2014年10月30日~11月4日、東京ビッグサイト)の安田工業ブースに出展した。立型5軸マシニングセンター「YBM Vi40」(安田工業)に搭載した状態で、難削材として知られるインコネル718を、三菱マテリアルが開発中の耐熱合金加工用エンドミル(セラミックス製)で加工する実演を実施した。今後、単体で販売するのではなく、最適な加工が可能なように工具の選択も合わせて、サン工機(本社長野県安曇野市)がサービスと込みで供給する予定。

 DIPS10-1SAは、既存のマシニングセンターに装着可能なドライアイス噴射装置。加工ポイントに吹き付けることで、温度を調節するとともに、発生する二酸化炭素によって酸素を排除し、酸化による工具の劣化を防ぐのが目的。「二酸化炭素をクーラントとして使う例はこれまでもあるが、固体のドライアイスを使う方法はおそらく世界初」(アストロテック)という。

 噴射するドライアイスは粉末状で、粒径は5μ~30μmと細かい。これを乾燥させた空気(露点-40℃)で吹き付ける。ただし、乾燥空気の温度は50~60℃と高くしておく。つまり、暖かい空気にドライアイスの粉が混ざったものが加工ポイントに到達することになり、ドライアイスは到達と同時に蒸発して二酸化炭素になる。

 加工ポイントをドライアイスの温度である-79℃に冷やすわけではなく、実際にはかなり高い温度に維持する。「加工にはある程度の温度が必要」(アストロテック)であるためだ。実演では工具先端が熱によって赤くなっていたが「目立つようにやや演出したもので、実際はここまで赤くなる加工条件にはしない。ただ、赤くなっても熱の多くは切りくずに移行しており、工具を劣化させることはない」(同)という。