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 2015年5月に開催されたパワー素子やパワーエレクトロニクス機器分野の世界最大級のイベント「PCIM Europe 2015(以下、PCIM)」では、耐圧1.2k~6.5kVで電流100Aを超えるような、産業用の高出力パワーモジュールの分野で大手企業による次世代品の提案が相次いだ。スイスABB社や日立パワーデバイス、ドイツInfineon Technologies社、三菱電機である。

 この4社がそれぞれ開発に取り組んでいるが、共通する特徴が4つある。第1に、異なる複数の耐圧クラスで同じパッケージを利用すること。第2に、並列接続を容易にした構造にしたこと。これにより、多様な電流に対応する。モジュール間の接続には、ドライバー回路などを搭載した基板を利用する。この基板と各モジュールをネジ止めすることで、複数のモジュールを連結する。

 第3に、インダクタンス成分を削減し、高速スイッチングに対応すること。これはモジュール自体のインダクタンス成分を減らした上に、並列接続によって更なる削減を可能にする。高速スイッチングに対応するのは、現行のSi IGBTよりも高速に動作するSiCパワー素子の採用を「見据えてのこと」(複数のパワーデバイス技術者)である。

 第4に、1相分、ハイサイド用とローサイド用にそれぞれパワー素子を搭載した、いわゆる「2 in 1」品であること。従来はハイサイド、ローサイドのいずれかである「1 in 1」品だった。