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 世にはびこっている"微細化限界説"を尻目に、半導体の微細化は着実に進んでいる。それを体現するような論文が、「2015 Symposium on VLSI Technology」(2015年6月15~18日、京都)では数多く発表された。初日の午後に開催されたテクノロジフォーカスセッション(セッション3、7nm Node Logic Technology and Beyond)では、7nm世代の基盤技術とそれ以細の先端技術が報告された。

 7nm世代の基盤技術としてはまず、極細フィンFETに適用可能な不純物イオン注入技術をベルギーIMEC、米AMATが報告した(講演番号:T3-5)。フィンの厚みは5nmで、7nm世代に対応する。

 極細のフィンが狭ピッチで形成されていたり、イオン注入時のレジストマスクが存在したりすると、シャドーイングの影響でフィン側壁へのイオン注入(斜めイオン注入)ができなくなり、フィン頂点から不純物を導入する必要がある。そのような状況下では、通常の極浅接合形成に用いるヒ素(As)よりもリン(P)の方が適していると報告している。

 これは、次のような理由によるという。(1)フィン頂点から導入されたPが底部までしっかりと拡散する、(2)残留結晶欠陥に伴う高抵抗化が起きにくい、(3)活性化率が高い。通常のMOSFETでは、短チャネル効果を抑制するために極浅接合の形成が必要である。そのため、Pよりも重い(深く入らない)Asを使うことが常識だった。7nm世代のフィンFETでは、この常識を見直す必要がありそうだ。

 7nm世代の基盤技術については別セッションで、誘導自己組織化(DSA:directed self assembly)リソグラフィーで形成した28nmピッチ(7nm世代対応)Cu配線技術を米IBM社が報告した(講演番号:8-3)。課題の一つだった極狭ピッチ金属配線が実証されたことで、7nm世代への微細化が今後、本格的に進みそうである。