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MEMS業界に巨大な製造インフラが登場した。台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.(TSMC)によるMEMSファウンドリである。同社は,CMOS LSI向け製造インフラにMEMS固有の製造設備を追加している。既に台湾・新竹にある二つの工場において数十万ウエーハ/月の規模で量産中であり,需要次第ではさらに1工場をMEMS向けに割り当てる。設計と製造の標準化を進めて,MEMSがLSIのIP(intellectual property)コアのように汎用的に利用できる環境を整備していく。

 台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.(TSMC)が,MEMSファウンドリ・サービスを本格的に開始することを明らかにした。これまで一部の顧客のみに同サービスを提供していたが,今後は既存のSiファウンドリ・サービスのように一般に提供する。

 2008年5月に本誌が開催したセミナー「MEMS International 2008」注)では,同社のMEMS分野の責任者であるRobert Chin-fu Tsai 氏(Director, MEMS Program)が,MEMS加工サービスのメニューを具体的に紹介するとともに,事業戦略を示した(図1)。

注)「MEMS International」は毎年5~7月に開催の技術・経営セミナー。2008年は5月15~16日に東京で開催した(http://techon.nikkeibp.co.jp/seminar/080515m.html)。

【図1 TSMCがMEMS加工のロードマップを提示】台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing Co\., Ltd\.(TSMC)が導入中あるいは導入を計画しているMEMS加工サービスのメニュー。同社のデータ。
図1 TSMCがMEMS加工のロードマップを提示
台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.(TSMC)が導入中あるいは導入を計画しているMEMS加工サービスのメニュー。同社のデータ。
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 以下は,同社のMEMSファウンドリ事業に関するTsai氏の基調講演を本誌が編集した内容である。

民生機器分野にMEMSが普及

 TSMCは,開発を含めるとMEMS分野に6年間携わってきた実績がある。ここへ来てMEMSを取り巻く環境が変わり,これによって同社がMEMSファウンドリ事業を進めやすくなったといえる。MEMSを取り巻く環境変化として,同社は市場・応用から技術まで幅広い要素を挙げる(図2)。

図2 MEMS業界が大きく変化
図2 MEMS業界が大きく変化
台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.(TSMC)が考えるMEMS業界の変化。CMOSとMEMSの融合,大量生産化という動向に着目している。同社のデータ。