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AT International 2008から

昨年開催された「AT International 2008」の展示内容を振り返る。「電動化」「情報化」「デバイス」の三つの視点から,注目度の高かった展示を整理した。当時から顕著になりはじめたクルマのエレクトロニクス化を求める声は,現在ますます激しくなっている。(2009/05/20)

 カー・エレクトロニクス技術に特化した展示会・専門セミナーである「AT International 2008」が2008年7月23~25日に幕張メッセで開催された。NECや東芝,富士通,村田製作所,ルネサス テクノロジ,ロームなどのエレクトロニクス企業が展示ブースを設けて自社自動車に関する技術をアピールした。

 中でも力を入れていたのが東芝である。同社は,ハイブリッド車など電動車両に向けたモータやインバータ,2次電池などを展示したほか,車載用ディスプレイや画像認識,音声認識に関する技術など同社のカー・エレクトロニクス技術を一堂に取りそろえた。

 さらに,展示会場には東芝 代表執行役社長の西田厚聰氏が視察に訪れるなど,同社の自動車分野に対する意気込みが伝わってきた。

変革期を迎える自動車産業

 ガソリン価格の急騰により,日・米・欧などの先進国では自動車の販売台数に陰りが見え始めた上,CO2排出に対する世界的な規制強化が急速に進み始め,自動車メーカーは電動化に本格的に取り組まざるを得ない状況にある。長い間,エンジンと変速機で構成されていたパワートレーンは,モータとインバータ,2次電池に変わろうとしている。

 さらに,ステアリングやブレーキ,エンジンなどの協調制御により制御システムが複雑化している上,自動車と外部のインフラとが無線通信でつながり始め,自動車のソフトウエア開発工数が支障を生じるほど肥大化している。もはや自動車メーカーだけでは,こうした課題に対処できない。

 エレクトロニクス・メーカーの技術に期待が高まる中,今回の展示会で見えてきた自動車の将来技術を「電動化」「情報化」「デバイス」の三つのキーワードに分けて紹介する。

電動化

 今回のイベントで最も注目を浴びていたのは,自動車の電動化に関する展示や講演である。三菱自動車や富士重工業が展示した電気自動車に多くの来場者が集まったほか,これらの電気自動車の試乗会の整理券は開場してすぐになくなってしまうほどの盛況ぶりだった。セミナーでも,電動車両とその主要技術について取り上げた「HEV・EV技術最前線」には2日間で合計300人以上が受講するなど,注目の高さがうかがえた。

 展示会では,エレクトロニクス・メーカーからハイブリッド車や電気自動車など電動車両の主要部品となるモータやインバータ,2次電池に関する展示が相次いだ。