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(前回から続く)

 このように保険料でのメリットが出てくれば、一般車両への普及にも見通しがついてくる。すでに個人向けの需要が徐々に立ち上がってきており「医者や弁護士、公務員などは、積極的にドライブレコーダを導入する傾向にある」(日本交通事故鑑識研究所)。

 事故に遭った時に加害者とならないための保険代わりに導入するというのだ。過去に交通事故で被害にあって自分の主張が通らなかった人も、導入する傾向にあるという。またタクシーの乗務員も自宅で乗る時のためにドライブレコーダを購入するケースが多い。

 調査会社の富士経済によると、業者向けに加えて個人向けの市販市場が拡大することで、国内の市場規模は2008年には45億円(14万台)と、金額ベースで2005 年実績の21億円(3万4000台)の倍になると予測している(図2)。こうした動きを受け、自動車メーカー側も純正品としてドライブレコーダの搭載を検討している。自動車工業会でドライブレコーダを担当する吉田傑氏(本田技術研究所四輪開発センター)は「2010年頃までにはドライブレコーダを純正として搭載する乗用車が出てくる可能性がある」とみている。

 現在のドライブレコーダは、機器メーカーによる後付けの商品しかないが、一般向けの乗用車で純正品が出れば市場のさらなる拡大が期待できる。

 国内の自動車の保有台数(2004年3月時点)は7739万台。これに対し、営業用車両(主にタクシー)はわずか27万台にすぎない。今後、ドライブレコーダの普及が期待できるバス(10万台)、トラック(110万台)に比べて、市販向け製品の潜在需要は、乗用車(4236万台)と軽自動車(2410万台)ともに圧倒的に大きい。先に触れたように、一般の乗用車向けの需要は一部で立ち上がったところだが、将来的に保険料の割り引きや、純正品の発売が実現すれば、急速に普及が進む可能性がある。

 ただ現在、一般の乗用車向けに市販されているドライブレコーダは限られている。主なものはホリバアイテックの「どら猫2」、マルハマの「Road View PRO」、日本交通事故鑑識研究所の「Witness II」の3種類だ。まだ少ないのは、活用する場が事故処理に限定されることにある()。

表 ドライブレコーダの種類
表 ドライブレコーダの種類
市販向けはドライブレコーダの基本機能(カメラ、加速度センサ)のみだが、業者向けは車両情報などより多くの情報を取得できる。

 一般向けでは、業者向けのような安 全運転教育に向けた需要は見込めない。また消費者が自分で取り付けできるように配線作業などを必要としないことから、業者向けに比べて機能が限定される。こうした中で、各社は特徴を出そうと工夫している。