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 もう一つの課題の実装面積では,携帯電話機の薄型化や実装部品の高密度化が進んでいる中,新たなインタフェースに向けたスペースを確保するのが至難の業であること。「携帯電話機に,新たに次世代HDMIを載せる余裕はない」(HDMIの主導メーカーのある幹部)からだ。このためHDMIの携帯電話機への搭載に向けては,別手法を探る動きも出ている(次回(9/9公開予定)以降を参照)。

HDMIは携帯型AV機器から

 では,次世代HDMIはどの携帯機器から利用されていくのか。最も有力視されているのが,デジタル・カメラやビデオ・カメラなど携帯型のAV機器である。既に一部のデジタル・カメラには,USBと共にHDMI端子が載っている品種も登場している。次世代HDMIの登場によって今後,こうした機種がより小型のデジタル・カメラにまで広がっていくことになりそうだ。「次世代HDMIは,2009年春ごろにデジタル・カメラの試作機に搭載されるだろう」(ある大手AV機器メーカーの技術者)。

 HDMIを携帯型のAV機器に載せる理由の一つに,HDMIのCEC(consumer electronics control)機能がある。同機能を使えば,テレビや光ディスク装置などほかの据置型AV機器と連係動作させやすい。

†CEC(consumer electronics control)=HDMIで接続した機器同士を動作させる制御技術。CEC機能を使えば,テレビのリモコンから接続先のDVDレコーダーを制御できるようになる。

 現状,このCEC機能を利用するのは,同一メーカーの製品同士でなければならないという制約がある。複数のAV機器メーカーが「××リンク」という独自の名称を付けて展開しているものだ。各メーカーはこれを,自社のAV機器を消費者に購入させるという囲い込み戦略に利用している。携帯機器が次世代HDMIを搭載すれば,こうした戦略を踏襲しやすい。

機器設計が変わる

 携帯機器にUSB 3.0あるいは次世代HDMIが採用されるにせよ,Gビット/秒級の高速インタフェースが搭載されることに違いはない。これにより,携帯機器の設計は大きく影響を受けることになる(表2)。

表2 次世代インタフェースの利用によって生じる変化
表2 次世代インタフェースの利用によって生じる変化

 まず考えられるのが,携帯機器の内部配線やその他の外部インタフェースの高速化である。USB 3.0や次世代HDMIの採用時に,ボトルネックとなる部分の高速化要求が高まるためだ。