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(前回から続く)

 2007年10月に台湾ASUSTeK Computer Inc.が,最初の製品「Eee PC 701」を投入して以降,「ネットブック」(小型の低価格ノート・パソコン)市場はすさまじい勢いで成長している。米Goldman Sachs社の調査によると,2007年には世界でわずか20万台にすぎなかったネットブックの出荷台数は,たった1年で1140万台に達した(図1)。さらに,2009年には2200万台,2010年には2950万台になるという。2950万台という数字は,ノート・パソコン市場全体の17%に当たる。

図1■わずか2年弱でネットブック市場は急拡大
図1■わずか2年弱でネットブック市場は急拡大
ノート・パソコンとネットブックの世界ベースの出荷台数を示した。Goldman Sachs社の資料に基づく。

 このようにネットブックが大ヒットした要因は,何といっても低価格だったことにある。もともと「小さくて軽いノート・パソコン」には,大きな潜在需要があった。しかし,ネットブックの登場以前は,そうしたパソコンは20万円台以上と高く,手を出せる消費者が限られていた。ネットブックは,性能の割り切りを引き換えに,革命的な安さ,シンプルな使い勝手,携帯性の良さという三つの基本価値を提供したことで,潜在需要の掘り起こしに成功した。

ネットブックの“次”を目指す

 ネットブックのヒットは,ノート・パソコンとスマートフォンの間にインターネット端末の大きな市場があることを示した。2009年末以降,その市場に対していろいろな新規参入者が2匹目,3匹目のどじょうを狙って,どっと流れ込んでくる(図2)。ネットブック“第2幕”が始まる。

図2■既存製品とスマートブック,MIDの位置付け
図2■既存製品とスマートブック,MIDの位置付け
スマートブックとMIDはスマートフォンとネットブックの中間市場を狙う。