ERAI社の調査によると,2004年から現在までに報告された模倣半導体/電子部品の品種別の内訳は,ICが82%と最も多く,次いでトランジスタが8%,タンタル・コンデンサが2.2%などとなっている(図3)。
図3 模倣部品の品種別内訳
ERAI社のデータベースによると,2004年から現在までに報告された模倣品はICがほとんどを占めているものの,コンデンサなどの受動部品も増えているという。
模倣品業者はどのような手口で半導体や電子部品の模倣品を製造し,流通経路に紛れ込ませるのか。一口に模倣部品といっても,多様である(図4,図5)。最終的には,チップのマークを書き換える「リマーク」を施し,外箱のラベルを偽装して有名ブランドの真正品に見せ掛けるわけだが,その元になる部品はさまざまである。
図4 模倣部品はこうして生まれ,市場に流入する
一口に模倣部品といっても,さまざまな手口で製造される。電気/電子機器の廃棄物から取り出した部品の刻印を書き換えて(リマークして)販売する場合も多い。
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図5 半導体/電子部品の模倣品事例
リマークしたものや,廃棄基板から取り出したものなど,さまざまな模倣品がある。(a,b)はERAI社の提供。それ以外は部品商社や部品メーカーの協力による。
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