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 工場内の被害状況を確認するために集結したものの、余震によって一時撤退を余儀なくされたシチズン東北相馬事業所(福島県・新地町)の面々。時々刻々と変化する状況下、「そう遠くないうちに生産を再開できる」という当初の期待はもろくも崩れる。(第1回から読む

シチズン東北取締役の菅野喜次氏

 東日本大震災によって、シチズン東北相馬事業所は震度6強の地震を受け、敷地のすぐ近くまで津波が押し寄せた。震災から3日後の2011年3月14日、復旧の陣頭指揮を執る同社取締役の菅野喜次氏らは、被害状況を確認するために相馬事業所に集まった。

 「被害はそれほど大きくない。生産はすぐに再開できる」。菅野氏は、そう判断した。そのとき、茨城県沖でマグニチュード6.2の余震が発生する。海上保安庁のヘリコプターが上空から避難を呼び掛ける事態となったため、翌15日夕方の集合を決めて同氏らは相馬事業所を後にした。