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 津波や原発事故の影響で、復旧活動が思うように進まなかったシチズン東北相馬事業所(福島県・新地町)。事前の地震対策が功を奏して金型や生産設備はほぼ無事だったが、安否確認や部材調達先の把握については課題が残った。(前回から読む第1回から読む

金型を収納する棚の前に立つシチズン東北取締役の菅野喜次氏。棚に落下防止用のバーを付けていたため、地震によって金型が損壊するのを防げた。

 シチズン東北相馬事業所は、東日本大震災において震度6強の地震に見舞われたが、操業に不可欠な金型や生産設備は損壊を免れた。「事前に導入していた地震対策がうまく機能した」(復旧の陣頭指揮を執った同社取締役の菅野喜次氏)からだ。

 例えば金型を収納するための棚は、隣り合う棚同士を金具で連結して倒れにくくしていた他、金型の出し入れをする正面側に落下防止用のバーを取り付けていた。これによって、非常に大きな揺れを受けたにもかかわらず、落下した金型はわずかな数で済んだ。さらに、落下した金型も損壊はしてなかった。

 生産設備もほとんど被害が生じなかった。プレス機など特に大型の生産設備は、アンカーボルトで地面の基礎部分に固定しており、全く動いていなかった。「同じフロアにあった完成品や仕掛かり品が倒れただけだった」(菅野氏)。