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Q1
HTML5って何?

 「HTML5」と言う場合、狭義と広義がある。

 狭義には、World Wide Web Consortium(W3C)の「HTML Working Group」が策定している最新バージョンのHTML(hypertext markup language)のことを指す。広義には、狭義のHTML5に加えて、HTMLに関連して定められた最新の仕様を含んだものを指す。広義のHTML5として含む範囲はあまり明確になっていない。Webブラウザー・メーカーや機器メーカーの間でも、広義のHTML5の定義は非常に曖昧である。

 狭義のHTML5の最大の特徴は、動画や音楽、2次元グラフィックスなどの マルチメディア・データをHTMLタグで扱えるようになったことだ。従来のHTML4.01は、基本的に文字と画像をレイアウトするための言語だったため に、動画や音楽などを扱うことができなかった。この問題を補完するため、米Adobe Systems社の「Flash」などの独自技術がWebブラウザーのプラグインとして使われてきた。狭義のHTML5がWebブラウザーで一般的に利用できるようになれば、プラグインが不要になる。

 広義のHTML5には、主にHTMLをアプリケーション・ソフトウエア(以 下、アプリ)開発に使うための仕様が含まれる。仕様の種類は二つある。一つは、これまでJavaScriptではアクセスできなかったOSの機能を使うた めのAPI仕様。もう一つは通信関連の仕様である。前者ではGPSやファイル・システムなどにアクセスするためのAPI、後者では双方向通信やピア・ ツー・ピア(P2P)通信、アプリ間連携のための仕様などが追加されている。

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Q2
HTML5の仕様を
決めているのは誰?

 狭義・広義ともに、HTML5の仕様は主にW3Cで議論、策定されている。この標準化の議論に参加するのは、Webブラウザー・メーカーや機器メーカーなどの会員企業、フルタイムのスタッフ、ボランティア・スタッフなど。実は、HTML5は W3Cの方針に疑問を持った米Apple社、Mozilla Foundation、ノルウェーOpera Software社の3者が2004年に結成した「WHATWG(Web Hypertext Application Technology Working Group)」が仕様を策定した「Web Application 1.0」が下敷きとなっている。

 狭義のHTML5についてはほぼ仕様が固まり、2011年5月に最終草案が提出された状態にある。2014年に予定している勧告を受けて、標準化作業を終了する見込みである。

Q3
HTML5で注目すべき
タグやAPIは?

<audio>、<video>タグ <audio>タグは、Webページ/Webアプリ内で音声を再生する際に使われる。一方、<video>タグは動画を再生するために使われる。どちら も、音楽/映像ファイルの名前を指定するだけで、Webブラウザー内で再生できるようになる。<video>タグでは、映像を表示する枠の幅を指定するこ とが可能。

Canvas

 自由に2次元の図形を書くための技術仕様。CanvasタグとJavaScriptを使って描画する。四角形や円などの基本図形、その変形などを描画可 能な他、色を塗ったり、他の画像と合成したりといったことができる。また、JavaScriptを使って図形や色を動的に変化させることも可能である。

WebRTC

 RTCはReal Time Communicationの略。その名の通り、リアルタイム通信のための仕様である。例えば、Skypeのようなビデオ通話をWebブラウザーで実現で きる。Webサーバーを介さないピア・ツー・ピア(P2P)でWebブラウザー同士が通信し、トランスポートにはパケットの再送を行わないUDPを使う。

Device API

 Webブラウザーが動作する機器の内部にあるデバイスや機能にアクセスするためのJava?ScriptのAPIである。カメラの映像やマイクの入力、 アドレス帳、カレンダー、2次電池の残量などを機器のシステムとやり取りできるようにする。2013年7月31日の策定を目指し、W3C内で作業を進めて いる。

WebSocket

 WebブラウザーとWebサーバーで双方向通信をするための仕様。従来のHTMLの唯一の通信方式であったHTTPは、WebブラウザーからWebサー バーにのみ通信ができる片方向の通信方式だった。WebSocketを使えば、WebサーバーからWebブラウザーに情報をリアルタイムで通知できるよう になる。