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危機感が一体感に

事業統合会社が発売したAndroidフォン
富士通東芝モバイルコミュニケーションズが、事業統合直後に発表したスマートフォン「REGZA Phone T-01C」(NTTドコモ向け、左) と「REGZA Phone IS04」(KDDI向け、右)。

 富士通と東芝。この二つの大企業は当然、異なる文化を持つ。エレクトロニクス業界では、文化の違いから成功しなかった合弁企業も少なくない。しかし、富 士通東芝モバイルコミュニケーションズでは、開発の最終段階で両社の技術者が団結した。辻村はその理由を、「スマートフォンでの出遅れや海外メーカーの台 頭に対する危機感を共有していたから」と説明する。この危機感に比べれば、企業文化の違いはささいなものだった。

 とはいえ、両社の開発体制の統合はまだ始まったばかり。2011年2月21日の組織変更で、富士通と富士通東芝モバイルコミュニケーションズ(旧東芝) のスマートフォン向けソフトウエア開発部門は統合された注2)。東芝時代にIS04とT-01Cでソフトウエア開発を統括した本田亮(46)は富士通に移 籍し、モバイルフォン事業本部 スマートフォンコア開発統括部 プロクジェクト部長として部門統合を取りまとめる立場となった。

注2) 統合会社の富士通東芝モバイルコミュニケーションズでは、主に東芝出身の技術者がKDDI向けの携帯電話機開発を手掛ける。富士通本体ではNTTドコモ向けの携帯電話機開発を継続している。

ソフトウエア基盤の開発部門を統合
富士通と富士通東芝モバイルコミュニケーションズは2011年2月の組織変更で、Androidを中心とするスマートフォン向けソフトウエア基盤の開発部門を統合した。ここでは、NTTドコモやKDDI向け製品のソフトウエア基盤の共通仕様開発を手掛ける。

 本田は、開発部門の統合に向けた現状を「今はまだ交通整理の段階」と話す。だが、「IS04とT-01Cの共同開発を経験し、富士通と東芝の技術者の結 束力は高まった。両社がこれまでに培ってきたソフトウエア資産の取捨選択の議論はスムーズに進んでいる」と自信をにじませる。

富士通東芝モバイルコミュニケーションズの辻村氏(左)と、富士通の本田氏(右)