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 リーマンショック以降の超円高や東日本大震災、タイの大洪水、尖閣諸島を巡る中国との摩擦など、日系自動車メーカーは逆風に晒され続けてきたが、アベノミクスによる円安効果もあり、徐々に反抗体制を整えつつある。

 「日経ビジネス」「日経Automotive Technology」「日経エレクトロニクス」の3誌は、円安の追い風を受け始めた日系自動車メーカーの今後の戦略を「新興国攻略」と「規制対応」という2大テーマに焦点を当て、書籍「徹底予測 次世代自動車2013」にまとめた(書籍の詳細はこちら、雑誌読者の方はこちらから割引価格で購入可能、出版記念セミナーの詳細はこちら)。

 このコラムでは、円安の追い風を受ける日系自動車メーカーの戦略や世界の自動車産業で起きている技術革新、規制動向などを見ていく。6回目はホンダの戦略について。

 リーマンショック以降、一変した市場環境に対応し遅れたホンダは伊藤孝紳社長の号令下、大胆な改革を進めている。全エンジン刷新や海外を巻き込んだ新車開発、若年層を取り込むマーケティング――。その成否はいかに。

1月の北米国際自動車ショーでスピーチする伊東孝紳社長(写真:AFP=時事)
(注:ホンダ、トヨタ自動車、日産自動車は2012年度の販売台数見込みを基に計算)

 本格的な反転攻勢はこのクルマから始まる。

 1月に米デトロイトで開催された北米国際自動車ショー。ホンダ社長の伊東孝紳は「アーバンSUVコンセプト」を発表した。若者をメーンターゲットに据えたコンパクトSUV(多目的スポーツ車)で、ホンダ得意の機能的な車内空間が売り物だ。今年末の日本を振り出しに、2014年には米国で発売すると述べ、同年稼働のメキシコ新工場での生産も明らかにした。

 このショーでトップが熱弁を振るった日本メーカーはホンダだけ。わざわざ伊東が出てきたのは、それだけ重要な商品だからだ。