
メガソーラー探訪
目次
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実利を重視した水郷の町・香取市のメガソーラー
成田市と共同の地域新電力で売電額アップ
香取市は、千葉県の北東部、成田空港から約15kmに位置する。2006年に、旧佐原市、小見川町、山田町、栗源町の1市3町が合併し、香取市となった。佐原は水郷地帯として知られ、舟運で栄えた。北部には利根川が東西に流れ、その流域には水田地帯が広がる。
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230MWの巨大メガソーラー、パネル設置目前に
塩害・腐食対策にコンクリート杭を採用
岡山駅からクルマで約40分。国道2号線から岡山ブルーラインに入ると間もなく、道の駅「一本松展望園」がある。海を見下ろす山の中腹にあり、ここから眺める瀬戸内海の多島美は絶景として知られる。
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アジア最大の飛行場メガソーラー、長崎空港で30MW稼働
海底ケーブル敷設、地元企業が巨大プロジェクトを主導
長崎空港は、世界初の海上空港として知られる。長崎県の中央部にある内湾、大村湾の中に位置する。九州本土の大村側の海岸から約1km先にある箕島(みしま)に開発し、1975年5月に開業した。
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ヒツジ12頭が群れる阿蘇山麓のメガソーラー
冬を越えて、子ヒツジも生まれ育つ
熊本県阿蘇郡産山村は、九州のほぼ中央、熊本県の北東端に位置する。阿蘇山や祖母山、九重火山群という、九州を代表する山々に囲まれている。北西部は阿蘇郡南小国町、西部と南部は阿蘇市、東部と南部は大分県竹田市に接している。
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阿見町のアウトレットに1MWのカーポート型太陽光
野外駐車場500台分にパネルの屋根を設置
茨城県阿見町にある「あみプレミアム・アウトレット」は、米国西海岸をイメージした緑豊かな環境に、国内外の著名ブランド約150店舗が軒を連ねている。敷地の南西に圏央道が走り、来店客の9割以上がクルマに乗って訪れる。
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兵庫のため池に太陽光発電所を次々と浮かべる、加古川の建機部品メーカー
シャープの水上専用パネルで事業化、EPCの施工効率も向上
兵庫県稲美町にある天満大池は、人工的に築かれたため池としては県内最古といわれる。大化の改新から約30年後、675年に完成し、現在、兵庫県内で2番目の広さを持つ。隣には、子池となる河原山池がある。その水面に、出力1.43MWの水上メガソーラー「河原山池水上太陽光発電所」がある。
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淡路島のシルバー人材を活用した景観配慮型メガソーラー
県民債を発行し、島内住民から建設資金を調達
淡路島北部にある兵庫県立淡路島公園。森や草花の豊富な約135haもの広大な敷地は、目的別に4つのゾーンに分かれ、家族連れなどで賑わう。「交流ゾーン」には、アスレチック遊具や大きな芝生広場がある。「住民参加型 くにうみ太陽光発電所」は、芝生広場と県道に挟まれた一角にある。
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長崎のLPガス販社が太陽光開発で地域をリード
県内初の「メガ」を皮切りに13カ所を稼働
長崎市総合運動公園は、陸上競技場、野球場、テニス場のほか、多目的に使える芝生の広場もあり、大会への出場者や観戦者などで賑わう。出力約1.9MWのメガソーラー「SOL de 長崎 柿泊」は、この市民の憩いの場に隣接している。液化石油(LP)ガスなどを手掛けるチョープロ(長崎県長与町)が建設した。
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秩父に稼働した草の生えないメガソーラー
住民説明会を開催し、活発な質疑応答
埼玉県北西部に位置する秩父市は、盛大な夜祭や観音菩薩の札所巡りなど、伝統文化と歴史が息づいている。急峻な秩父山地を擁し、総面積の87%を山林が占めるため、メガーソーラー(大規模太陽光発電所)に適した平地や丘陵は少ない。同市では、再生可能エネルギー推進策として、早くから木質バイオマスなどに取り組んでき…
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アレイ列間を1mに詰め、発電量を最大化した松阪市のメガソーラー
電力線通信によるストリング監視、セグウェイを導入
三重県松阪市の工業団地の隣接地に、合計出力約15MWのメガソーラー「松阪山室メガソーラー発電所」がある。2014年3月に着工、2015年12月1日に発電を開始した。総投資額は約47億円で、年間発電量は、一般家庭約5200世帯の消費電力に相当する、約1890万kWhを見込んでいる。
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3次元CADでパネルを最適配置した矢吹町のメガソーラー
「能動的O&M」で発電量の最大化目指す
福島県矢吹町にある「アローレイクカンツリー倶楽部」は、高低差の少ない丘陵コース。いまでは、一般的な18ホール(9ホール×2コース)だが、かつては、もう1コース(9ホール)を持つ、全27ホールのゴルフ場だった。
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26度に傾斜する「壁」に約5MW、兵庫県・神谷ダムのメガソーラー
クレーンは届かず、傾斜に慣れた「法面作業者」を動員
兵庫県企業庁は2016年2月、姫路市豊富町にある、神谷(こたに)ダムの壁に設置した、出力約5MWのメガソーラーの発電を開始した。神谷ダムは、2000年度に完成し、水道用水の供給を担っている。川の流量が多く、余裕がある時にポンプで揚水して水を貯めておき、渇水時には貯めている水を浄水場に流して利用する…
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5種類の防草シートを敷いた大熊町の再興メガソーラー
異なる素材の除草効果を長期的に検証
福島県などが出資する福島発電(福島市)は2015年12月、福島県大熊町に出力1.89MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「大熊町ふるさと再興メガソーラー発電所」を稼働させた(図1)。大熊町は、福島第一原子力発電所の立地自治体の一つで、原発事故により全町避難を余儀なくされ、現在も町民は避難生活を続…
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別々の高圧送電線に連系する京都・綾部のメガソーラー
積雪対応の自社製アルミ架台を初投入
京都府綾部市の工業団地に、出力4.87MWのメガソーラー「LIXIL綾部Solar Power」が立地している。発電所名の通り、建築材料や住宅などの室内設備を手がけるLIXILが開発・運営している。同社は、自社工場内の遊休地を活用し、2011年以降、メガソーラーを開発してきた。5カ所が稼働済みとなっ…
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「パネルの海」が壮観! 久米南町の美しいメガソーラー
遠隔監視とデータ分析システムを導入
「40年来、町の抱えてきた懸案がようやく解決した。本当にありがたいこと」。4月15日、岡山県久米南町で、「パシフィコ・エナジー久米南メガソーラー発電所」の竣工式が開催された(図1)。久米南町の河島建一町長は、式典の祝辞で、感慨深げにこう挨拶した。同発電所は民有地に建設したものだが、同町は開発当初から…
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芝生が覆う「ダムの壁」をメガソーラーに、兵庫県企業庁
平均22度の凹凸を含む斜面に、整然とパネルを並べる
兵庫県企業庁は2016年2月、2カ所のダムに設置したメガソーラーで発電を開始した。いずれも、ダムで水を堰き止める「堤体」に、太陽光パネルを張り付けた。稼働したのは、加古川市平荘町池尻にある「平荘ダム」と、姫路市豊富町神谷にある「神谷ダム」の堤体を使ったメガソーラーで、出力は平荘ダムが出力1.61MW…
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住宅太陽光への橋渡し担う札幌のメガソーラー
湿地地盤をコンクリート製“いかだ”で克服
札幌市東部に広がる農業体験交流施設「サッポロさとらんど」。約74haの広大な敷地に花畑や農園、芝生の公園やバーベキュー広場などがあり、レジャーや収穫体験のほか、冬には敷地全体が雪遊びの場にもなるなど、年間を通じて50万人もの市民が賑わう。
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陸前高田市、津波が遡った気仙川沿いの山林にメガソーラー
不動産開発の知見を生かし、認定済み案件を買収して建設
岩手県陸前高田市は、同県南東部の太平洋岸に位置し、東日本大震災に伴う津波によって、甚大な被害を受けた。この陸前高田市で2016年1月29日、出力約1.5MWのメガソーラー「陸前高田市横田町太陽光発電所」が発電を開始した(図1)。
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地震でもパネルが外れない京都の屋根上太陽光
「安全第一」徹底、ねじで直接、フレームを固定
大阪市都島区に本社を持つ大倉(だいそう)は、物流倉庫の「サブリースシステム」で成長してきた。土地建物のオーナーから倉庫をリースし、大倉が管理しつつ、テナント企業を見つけてサブリース契約を結ぶという仕組みだ。土地建物のオーナーにとっては、テナントの有無にかかわらずリース料は一定のため、不動産から安定的…
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コインパーキングの知見を生かした、霞ケ浦のメガソーラー
無線ストリング監視を導入し、「不稼働によるロス」を最小化
湖沼面積で日本第2位となる茨城県の霞ケ浦。「パラカかすみがうら太陽光発電所」は、この湖の北側に位置する畑や林に囲まれた地域にある。出力約1.7MWのメガソーラーで、発電所名の通り、駐車場運営のパラカが発電事業者となる。
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