デジタルヘルス事例
目次
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帝京大学医学部附属病院:治験・問診業務のバイタルデータ取得にコンティニュアを適用
ノートPCと血圧計・体重計によるラストワンマイルソリューション
帝京大学医学部附属病院(以下、帝京大病院)は、治験および初診問診の業務において、コンティニュア対応の血圧計や体重計とノートPCを用いた業務システムを構築、本格運用に向けた実証実験を開始した。測定データの手書き、手入力作業に伴う転記・入力ミスをなくしデータの正確性を担保するとともに、治験業務担当者や外…
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ソニー、医療をコア事業に、M&Aや人材育成も積極展開
オリンパスが、自己資本の早期回復を目指すため、ソニーと資本提携する方向で最終調整に入ったと、2012年6月22日付けの日本経済新聞が報じた。ソニーにとっては、将来のコア事業の一つと掲げる医療事業の強化につながる可能性がある。以下では、医療分野に向けた最近のソニーの取り組みをまとめた。
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JR西日本ジパング倶楽部、生体センサを装着しながら歩く健康ウォーキング企画を開催
自律神経の変化を分析し、参加者にレポートを送付
身に着ける生体センサを用いてウォーキング中の心拍を計測、参加者それぞれの自律神経を分析する――。 このようなイベントが、2012年5月28日に奈良・東大寺周辺で実施された。
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トヨタ、介護・医療向けのロボットを2013年以降に実用へ
医療機関と共同開発した歩行意図推定技術で簡易・軽量化を実現
トヨタ自動車は、介護・医療支援に向けたロボットを開発したと2011年11月に発表した。開発したのは、「自立歩行アシスト」「歩行練習アシスト」「バランス練習アシスト」「移乗ケアアシスト」の4種類。2013年以降の実用化を目指す、開発段階のロボットである。
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コニカミノルタ、読影医を「指名」できる遠隔読影サービス
読影医が"個人"を露出する時代への先行事例
読影――。X線CT装置やMRIなどの画像診断装置で取得した画像から異常所見の有無を判断し、病気を診断する作業のことである。国内では読影医の不足よって、遠隔読影というサービスが浸透している。ある医療機関に専門の読影医がいなくても、遠隔で外部の専門家にアドバイスを受けられるといったサービスである。
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旭化成の「在宅ヘルスケア実証ルーム」を見る
実際の"家"に、血液透析や生体モニタリングのシステムを展示
万葉集における山部赤人の和歌にも登場する「田子の浦」。静岡県富士市に位置する海岸だ。 その海岸近くに2011年末、「在宅ヘルスケア実証ルーム」が建設された。筆者は2012年4月、同実証ルームを訪れた。
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名古屋記念病院:院内システムの全情報を診療録統合管理システムで一元化
電子カルテ、FileMaker、ProRecordの相互連携を実現
名古屋記念病院は、2012年1月に電子カルテシステムを導入・稼働させた。従来から活用してきたFileMakerによる診療支援ソリューションを移行・発展させ、電子カルテシステムのとの密な双方向連携を実現した。また、電子カルテ、FileMakerシステム、電子化した紙文書をすべて診療録統合管理システム…
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名古屋大学医学部附属病院:非常時に運用する電子カルテ代替システムをユーザーメードで開発
BCPのシステムとしての役割も担う
名古屋大学医学部附属病院(以下、名大病院)は、2012年1月に新たな総合病院情報システムを稼働させた。システム更新のために12月30日から1月2日までの3日間、電子カルテの運用を停止するのに伴い、その代替システムとしてFileMakerによる電子カルテ停止時システムを開発・運用。オーダーなど一部は…
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所沢肛門病院(埼玉県所沢市):ペンタブレット入力、セットオーダー、電子化パス運用による効率化を実現
単科専門病院だから享受できた電子カルテのメリット
所沢肛門病院は、肛門・大腸疾患(痔の治療や大腸内視鏡検査・治療)の分野で多くの診療実績を誇る大腸肛門科専門病院だ。X線や内視鏡画像のデジタル管理移行を機に、2010年9月から電子カルテの運用を開始している。カルテに記載する際に肛門患部の描画が必須であることから、診療部門すべてにペンタブレット型端末…
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相澤病院(長野県松本市):地域ぐるみの医療IT化と診療情報連携に取り組む
診療所向け電子カルテと診療情報連携システムのクラウド化を推進
地方都市の中核病院として、先進的な医療ITの導入で注目されてきた社会医療法人財団慈泉会 相澤病院(長野県松本市)。2002年に電子カルテの運用を開始するなど、早い時期から院内システムの整備・拡充を続けてきた。その一方で、地域の医療機関との診療情報連携を推進するために、医療情報開示システムの構築、診…
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南三陸診療所(宮城県南三陸町):クラウド環境で実現した被災患者の循環器リスク予防
遠隔支援と血圧データ管理、限られた医療資源で効率的な医療を提供
東日本大震災の津波で被害を受けた公立南三陸診療所(宮城県南三陸町)と自治医科大学は、被災者の循環器疾患のリスク評価と発症予防のために、2011年5月からクラウドを利用した災害時循環器リスク予防(Disaster Cardiovascular Prevention = DCAP)システムを運用している…
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青森県立中央病院(青森市):ASP型データ連携サービスによる遠隔画像診断で実現した脳神経外科の急性期医療連携
専門医不在のへき地拠点病院の脳卒中患者に対する手術適用判断を支援
青森県立中央病院(青森市)の脳神経センターは、へき地の拠点病院との医療連携における遠隔画像診断システムとしてASP型のデータ連携サービス(infomity連携BOXサービス、コニカミノルタ)を導入し、10施設の連携病院と運用している。20年にわたって運用してきた電話回線による画像伝送システムが老朽…
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京都大学医学部附属病院:デスクトップクラウド環境で診療情報と臨床研究用データを一元化
病院情報システムとFileMakerによる臨床研究データベースの連携運用
京都大学医学部附属病院(以下、京大病院)は、新総合医療情報システムを2011年9月に本格稼働した。電子カルテをはじめ、各種医療システムをデスクトップクラウド環境で運用。各診療科で臨床研究用データベースとして運用してきたFileMakerも、約2100台の電子カルテ端末の仮想デスクトップ上で稼動させ…
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山陰労災病院(鳥取県米子市):帳票や伝票の必要性にもこだわり、「紙」と「電子」の融合システムを構築
FileMakerによるサブシステムと電子カルテの組み合わせで実現
山陰労災病院は、従来から使い続けてきた伝票や帳票による運用のメリットを活かしながら、診療業務のシステム化を推進するために、システム上必要な紙ベースの書類と電子カルテシステムと融合させた病院情報システムを構築・運用している。伝票や帳票はFileMakerをベースにしたサブシステムで発行し、「紙」の優…
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医療機器の「デバイスラグ」解消に向け、有望技術を製品化につなげる取り組みが始動
PMDAによる薬事戦略相談が始まる
「有望な技術シーズが、革新的な医療機器の実現に結び付かない」「日本発の技術シーズにもかかわらず、海外における臨床試験が先行し、国内での実用化が大きく遅れてしまう」─―。国内での医療機器開発をめぐっては、これら「デバイスラグ」とも称される問題点が指摘されて久しい。患者が日本発の技術革新の恩恵を真っ先…
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福井大学医学部附属病院(福井県永平寺町)「無線LANの仮想化」で通信品質の向上と管理コスト削減を実現
周波数帯の有効利用でユビキタス医療インフラを統合可能に
福井大学医学部附属病院(以下、福井大学病院)は、医療プライベートクラウドを見据えた「新総合医療システム」の構築を機に、無線LAN環境にも仮想化技術を取り入れたネットワークインフラを構築した。無線LANアクセスのシングルチャネル化とセル(電波到達範囲)の仮想化技術の導入は、通信品質を向上させると同時…
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金井病院(京都市):電子カルテ導入と患者IDの統一でグループでの情報共有を実現
急性期医療・在宅医療・予防医療をシステムで支援
京都市伏見区の医療法人社団 淀さんせん会 金井病院は、ケアミックス型で健診部門を持つ本院と在宅療養支援診療所、訪問看護ステーション、デイサービスセンターなど、グループ全体で地域の急性期医療・在宅医療・予防医療を支えている。同院は2011年7月に電子カルテを中心とした病院情報システムを本稼動し、院内…
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ロイヤルベルクリニック(名古屋市):iPadを利用した新生児健診用問診ツールを運用
受診者入力で業務効率化、母親の疑問・不安解消に寄与、蓄積データの活用も視野に
愛知・岐阜の両県で、産婦人科医療施設を運営する医療法人 葵鐘会(きしょうかい:山下守理事長)。その施設の1つであるロイヤルベルクリニック(名古屋市緑区)は、新生児健診のためのシステムをFileMakerで構築し、iPadを利用した問診ツールを運用している。新生児データベースと連携した問診ツールを来…
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ナナオの医用液晶モニターの生産工場を見る
垣間見えた品質へのこだわり
「EIZO」ブランドの、高品質な液晶モニターで知られるナナオ。医用液晶モニター「RadiForce」シリーズにおいても、数多くのラインアップを用意している。筆者は同モニターの生産現場を訪れる機会を得た(2011年1月末に訪問)。その現場からは、同社のこだわりの一端を垣間見ることができた。
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共立湊病院(静岡県南伊豆町):携帯電話回線で伝送された家庭血圧を病院で管理
高齢者高血圧患者の診療・保健指導の質向上を目指す
共立湊病院(静岡県南伊豆町)は、携帯電話向け半導体などを手掛ける米クアルコムの日本法人クアルコムジャパン、アジア諸国民の健康増進に寄与することを目的に活動するというメディカル・プラットフォーム・エイシア(以下、MedPA)と連携。患者が自宅で測定した血圧を携帯電話回線(3Gパケット網)で送信して、…