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紙との併用から完全なオンライン化へ

 本格運用から約10カ月。当初は事務スタッフの負担を考慮し、記載したカルテを出力し、処置やレセプト処理には紙との並行運用を行い、徐々にオンライン処理へと移行してきた。「手書きのカルテ記載と比べれば、診療録や指示の入力は明らかに効率化し、判読ミスなども減っています。処方せん発行や診療情報提供書作成でも、患者基本情報の転記は不要ですし、コピー&ペーストで作成できるので、手間がかからなくなりました」(高橋氏)。

ANNYYS_D版の受付画面。受付から診察、会計へと業務プロセスに沿って1画面で遷移できる簡潔性も特徴。
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 同クリニックは老人保健施設の訪問診療も行っており、その際にANNYYS_D版のリモート運用も行うようになった。施設訪問診療の対象となる患者は1施設で60人。これまでは紙カルテすべてを持参して、診察を行っていた。

 現在は、ラップトップPCとキャリアのモバイルWi-Fiルータを利用して、院内のANNYYS_D版端末にリモートデスクトップ接続で使用している。「週1回とはいえ、そのたびに紙カルテを準備して持参するのは、大変な負担でした。電子カルテはもちろん、検査データ管理サーバーにも施設から容易にアクセスでき、スムーズな訪問診療が可能になりました」(高橋氏)。

 高橋氏は、リモートデスクトップ接続運用では、外出先からでも紹介状をすぐに発行できる点が非常に便利だ、と言う。「出掛けているときに、施設の患者さんの容態が急変したので、病院に転送するため紹介状が欲しいという依頼が時々あります。その場でカルテ参照しながら紹介状を作成すれば、院内で出力してもらうなど、事務スタッフにその後の処理を任せられるので、時間ロスをなくすことができます」(高橋氏)と遠隔運用によるメリットを述べる。

iPad用のカルテ画面では、iPadのカメラで撮影した患部の写真などをその場でカルテに取り込むことができる。
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 在宅診療も10軒ほど行っているが、その際にはFileMaker Goを搭載したiPadを持参している。現在はカルテ参照のみで記載はできないため、メモに手書きして帰院後に入力しているが、参照できるだけでもかなり効率的になったという。FileMaker GoによるiPadソリューションには、オンラインでオーダリングとして使う方法と必要な患者のカルテ情報をダウンロードしてオフラインで参照する方法が用意されており、運用の仕方によって使い分けることが可能だ。