PR

 それがFileMaker Proをベースに開発した「DASCH」(Databank of Stroke Care in Hokkaidou)である。

DASCH Proの概要
[画像のクリックで拡大表示]
DASCH Proの画面
[画像のクリックで拡大表示]

 「2008年から実証運用を開始したDASCH(Databank of Stroke Care in Hokkaidou)は、急性期病院と回復期病院の1対1でのVPN接続による情報共有を実現するものでした。その後、維持期や在宅までの情報共有(n対nの利用)を可能にする際に、FileMaker Proクライアントを導入・運用できない施設の利用を促進するために、Webブラウザーで利用できるシステムへと移行しました。現在ではDASCH Pro(Databank as Solution for your Care & Health)へと進化しています。基幹データベースにFileMakerを使い、入力・参照をWebで行うシステムで、広範な医療連携に対応可能です」(赤澤氏)。

 赤澤氏は、このDASCH Proを利用した地域医療・介護連携ネットワークの事例として、北見市医療福祉情報連携協議会(以下、協議会)が開発・運用する「北まるnet」を紹介した(関連記事)。同システムは、DASCH ProによりGIS(地理情報システム)の情報を取り込めるように強化された Webサーバー、 FileMaker Server基盤のデータベースサーバーと、利用者への拡張システム(DASCH Pro に登録されているデータをユーザー側でFileMaker Proで利活用できる)で構成されている。

北まるnetの概要
[画像のクリックで拡大表示]

 北まるnetの特徴は、医療機関、介護サービス事業者、行政・社会福祉機関、調剤薬局などが情報共有に積極的に参加。診療情報の他に付帯情報として、病棟や在宅での生活情報、基礎ADLなどの日常機能活動情報、ソーシャルワーカーが介入している内容などの情報共有が可能な点だ。試行運用の結果、「都合のいい時間に書き込めるため、連絡する時間帯に縛られない」「これまでより担当ケアマネと内容の濃い情報共有を実感できた」「システム活用により確かな情報共有が行え、業務効率が上がった」などの成果が得られたという。

 また、ユーザー側で作成されたツールとして、「協議会の担当者が開発した、iPadと無料アプリのFileMaker Goで動作する患者情報の検索・参照システムがあります。救急隊員が、キャリア回線でVPN接続されたiPadで患者を検索すると、既往歴、治療歴などの多くの情報を瞬時に得られます」(赤澤氏)と、DASCH Proとユーザーメードシステムが共存している点を強調。「FileMaker ProによるDASCH Proは、ユーザーが利活用したい情報や仕組みを、自ら機能追加して構築できる環境を提供できます」と述べた。