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ケース3:FileMakerと連携する統合文書管理システムによる診療記録のエビデンスと活用

 電子カルテの普及により、主要な診療記録(カルテ情報)の電子的な一元管理・共有が進んだ。しかし、Webによるデータベースシステムは一見すべてのデータが統合管理しているように見えるが、実態は複数のデータベースに分散格納されているし、各部門の現場には紙の記録が多くあり、サブシステムでの管理も併存しているのが実態だ。

富士ゼロックス ヘルスケア営業部 畑仲俊彦氏

 富士ゼロックス ヘルスケア営業部 畑仲俊彦氏は「残された紙の記録の管理、診療記録の長期保存の難しさ、診療情報の一覧性の欠如、診療記録の定義などが多くの課題が残っています。そこで、DACS(Document Archiving and Communication System)コンセプトを提唱しました。スキャンした文書、電子カルテシステムからでもFileMakerからでも仮想プリンターなどを使い一元管理可能とし、電子化により分散した診療記録を実態として統合管理できるものです」と主張する。

DACSコンセプトは、基幹システム、紙文書、サブシステム等の電子化によって分散した診療記録の統合管理を可能にする。
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 DACSコンセプトによる診療記録の統合的な閲覧は、文書発生をイベントとしてとらえて時間軸で管理し、文書の種類とその内容をマトリックスビューで行う。個々の詳細な文書は、ドリルダウンすることで閲覧可能になる。「記録の開示や過去の記録の閲覧などの一次利用はもちろん、確定した記録を病院が情報資産として管理することで、医療の質や経営収支向上のためのエビデンスに基づくマネジメントを支援できます」(畑仲氏)。また、文書はイベントごとに発生するという前提に立って、量的監査に使えるのではないかと考え、そのソリューション開発を進めているという。

 残る課題は、診療記録とは何かを定義することだ、と畑仲氏は指摘する。「さまざまな法律やガイドラインがありますが、病院として長期に保管すべき具体的な記録は、医療機関が判断・選択しているのが実状。記録の定義を確定させることにより、これが当院の記録のすべてであると言い切れる仕組みが求められます。DACSコンセプトを普及させることで、診療記録の定義が明確になるはず。そうした活動を続けていきたい」(畑仲氏)と述べた。