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 「Samsung Electronics社が、医療機器の営業、研究開発の中途採用を国内外で大幅に増やしているという噂が絶えない」――。

 このように指摘するのは、2013年7月17日に開催する「次世代医療機器サミット2013 ~次世代センサが切り拓くヘルスケアの未来~」において、「Samsungの医療事業の最新動向について ~LGや各キャリア、政府の政策も交えて~」と題して講演する予定のITジャーナリスト 趙章恩氏だ。


韓国
世界最大の医療機器展示会「MEDICA 2012」におけるSamsung社の展示ブース

 Samsung Electronics社は、2020年に向けて注力する分野の一つに次世代医療(医療機器、バイオ製薬など)を掲げており、この分野に合計3兆3000億ウォンを投資する計画を示している。

 このうち医療機器の分野では、画像診断装置メーカーの買収を立て続けに進めている。2010年には韓国の歯科用CTメーカーであるRay社、2011年には韓国の超音波診断装置メーカーであるMedison社、さらに同年に米国の心臓検査機器メーカーのITC Nexus Holding Company(ITC)社をそれぞれ買収。さらに、2013年1月末には、Samsung Electronocs社の米国法人であるSamsung Electronics America社が、米国のX線CT装置メーカーであるNeuroLogica社の株を100%買収し、米国法人の子会社にすることを明らかにした。

 これら医療機器メーカーの買収に加え、冒頭のコメントのように中途採用によって専門家も増やした上で、「Samsung社がもともと得意とする半導体・ディスプレイ・IT技術との融合を図ることで、医療機器の分野でのグローバル競争力を高めようとしている」(趙氏)というのである。

 Samsung Electronics社だけではなく、韓国では2013年に入ってから通信キャリアのヘルスケア市場への進出が目立つという。趙氏は「韓国のキャリアは無料通話アプリに負けて、音声通話・ショートメール・データ通信のすべてを安く使える定額制料金を導入。通信ビジネスではもう収益が出ない状況に陥ってしまった。ヘルスケアといった“脱通信ビジネス”にこぞって力を入れるのはそのためだ」と指摘する。

 特に積極的な動きを見せているのが、2013年から重点ビジネスとして「ヘルスケア」に投資すると発表した携帯電話キャリア最大手のSK Telecom社である。「同社は、医療機器とモバイル技術を融合して新しい市場を開拓する目標を掲げており、中国を含めた世界市場進出を狙っている。医療を医者中心から患者中心に変えることで新しいビジネスチャンスが生まれるとしていて、2020年までにヘルスケア・サービスで1兆ウォン(約910億円)以上の売上高を目指している」(趙氏)という。