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ケース2:松尾内科病院(広島県三原市)
FileMakerで構築した各種システムを電子カルテと連携して活かす

松尾内科病院のシステム連携概要。FileMakerと電子カルテ間で処方、検査データが同期し、診療支援ソフトに統合された情報をFileMakerおよび電子カルテからも閲覧・参照できる
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 広島県三原市の松尾内科病院(理事長・院長:松尾恵輔氏、一般病棟55床・特殊疾患療養病棟55床)は1977年に開設され、内科(消化器科、腎臓内科、呼吸器科、循環器科)、神経内科を中心として高齢者医療、介護、福祉事業に取り組んでいる。

 同病院が院内ネットワーク化を実現したのは1999年。翌年からFileMakerを利用した予約関連システム(外来診察予約、内視鏡予約、CT・エコー検査予約、心電図など生理機能検査予約)、入院管理システム、リハビリ・褥瘡計画などのシステムを順次開発し、病院情報システムを整備してきた。加えて、2007年12月にソフトウェア・サービスの電子カルテシステム(e-カルテ)を導入し、それまでに構築したFileMakerによるシステムとの連携運用を実現している。

患者別に検査・所見の履歴を縦覧的に検索、一画面表示できるため、患者の状況把握が容易になる
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 連携の方法は次の通り。まずe-カルテの画面上にFileMaker起動のボタンを作成し、指定したテーブルが開くスクリプトを作成。オーダリングシステムから各種検査がオーダーされると、リアルタイムでFileMaker側にその患者のファイルが作成され、所見を作成するためのデータが送信される。FileMakerのファイルに検査所見を記入し、送信ボタンを押すとe-カルテ側に保存・記録される。

 具体的には、電子カルテ・オーダリングシステムとFileMakerのデータベースはODBCで相互にデータ通信し、検査・処方のオーダーや結果を送受信している。FileMakerが受け取ったデータは、診療支援ソフトであるRS_Baseに送信されている。FileMakerからRS_Baseの情報閲覧、電子カルテからRS_Baseの参照の両方が可能だ。これにより、FileMaker側で作成した検査所見ファイルを容易に監視できるため、所見の書き忘れのチェックがボタン1つで可能になった。また、FileMakerで記入した内容はe-カルテにリアルタイムで送信・保存されるため、真正性も確保される。

診療情報管理室室長の中本恵司氏
診療情報管理室室長の中本恵司氏

 診療情報管理室室長の中本恵司氏は「FileMakerを利用したシステムでは、それぞれの検査内容に対して病名や所見内容などのテキストによる患者縦覧検索が可能で、患者の検査状況を一画面で閲覧できます。また、これまでに構築したFileMakerファイルとの連携により、診療における患者把握の支援になっています」という。こうした検査所見の他に、入退院管理、入院状況、外来病歴、他院紹介、診療情報提供など各種情報をFileMakerのサブシステムで稼働させ、電子カルテと連携しながら運用している。