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幸晴会の中核である中谷クリニック

 大阪府八尾市にある幸晴会は、中谷クリニック(無床)を中核とする地域密着型の医療法人。住宅型有料老人ホームとデイサービスセンターを3施設ずつ運営し、訪問看護や訪問介護も実施している。

 さらに12月から、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」(24時間訪問サービス)をスタートさせた。これは、看護師やヘルパーが在宅療養患者の自宅を1日数回訪問しつつ、さらに緊急時には、24時間いつでも駆けつけるというサービス。今年4月の介護報酬改定で新設され、10月末時点で実施しているのは117事業所に過ぎない(厚生労働省老人保健局調べ)。

 「1998年の中谷クリニック開設時から、24時間の在宅サービスの展開を検討してきたが、採算的にも実施が難しい事業である上、他の事業展開を優先して進めたこともあってなかなか実現しなかった」。幸晴会法人本部部長の福森チエミ氏はこう話す。

 その後、職員の数も250人を超えるまでに増え、患者・利用者数も増加して経営面でも安定してきた。そこで2011年11月、まず「夜間対応型訪問介護」の「安心コール中谷」をスタートさせた。続いて、介護報酬改定の目玉として新設された「24時間訪問サービス」に乗り出したわけだ。

介護保険の請求事務の効率化も

 これらの新しい取り組みに際し、幸晴会は、保険請求業務などに使うシステムと緊急通報用のシステムを連携させて、サービスの迅速な提供や事務作業の効率化を図っている。

 具体的には、富士通の介護事業者支援システム「HOPE/WINCARE‐ES」と富士通テレコムネットワークスの「ヘルプコールシステム」を組み合わせて、富士通マーケティングが構築した。利用者にはヘルプコール用の室内設置端末やハンズフリーのペンダント型端末が配布され、定期訪問時以外の介護・看護が必要になった場合に、利用者がそのボタンを押せば緊急通報できる。

 ポイントは、二つのシステムの相互情報連携だ。HOPE/WINCARE‐ESに登録されている利用者情報は、ヘルプコールシステムに連動しているため、緊急通報があった場合、コールセンターのスタッフがそれを参照することで、訪問するスタッフの選択やその人への指示などの業務のスピードアップが図れる。

 一方で、スタッフがヘルプコールシステムに入力した電話や訪問での対応内容は、HOPE/WINCARE‐ESで介護報酬を請求する際のデータとして使うことができ、事務作業の効率化につながる。

利用者からの緊急通報が入れば、ディスプレー上に利用者に関する情報が表示される