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大規模実証に参加するLG

 一方、LG社は、テグ市が韓国の国策事業の一つとして2010年4月に3年計画で開始した「スマートケア実証実験」に参画している。4000人の慢性疾患患者を対象に、遠隔医療サービスなどを提供し、臨床的な有効性と事業性を検証する実証実験である。

 例えば、血糖値測定器や血圧測定器、活動量計などを被験者に配布し、測定したデータを携帯端末などから、「スマートケアセンター」と呼ぶサーバーに送信してもらう。そのデータを遠隔地の病院や医療関係者、スマートケアセンターのスタッフに送り、診療や検査、処方箋などを依頼する。その結果を、専門家のアドバイスや電子処方箋という形で被験者に戻す仕組みである。

テグ
2011 Daegu MEDIweekに出展していたLG社の電子処方箋

 この基本システムの構築を担っているのが、LG社である。同社は2011 Daegu MEDIweekにおいても、電子処方箋など同システムの一端を展示した。
 テグ市のHong氏は、今回の実証実験を通して、「遠隔医療の本格化に向けた法整備や、サービス・プラットフォームの相互互換性のための国際標準化、仕様策定などを進めていきたい」とする。


【インタビュー】
人材確保や企業誘致を強化し、早期に成果を出す

Park Joo Heum氏
Daegu Metropolitan City
Deputy Director of High-tech Medical Cluster Marketing

次世代医療技術の研究開発拠点となる先端医療複合団地がテグ市に建設される。同複合団地のプロジェクトに携わるPark氏に話を聞いた。

テグ
Park氏

 先端医療複合団地は、重要な国家政策の一つだ。IT技術などを活用することで、現在の医療には存在していない新たなモノを生み出していく。2030年まで投資を続けていくという息の長いプロジェクトだが、早期に具体的な成果を出してきたい。8~10年後には、何らかの新技術を世の中に披露できているはずだ。

 そのために、優秀な人材の確保や海外の企業などの誘致も積極的に進めていく。テグ市には、病院や臨床試験を実施する施設など、医療関連の機関が数多く存在する。さらに、医療観光にも力を入れ始めている。こうした地域で研究開発を実施することで、「ワンストップ」の取り組みを実現できる。

 これは海外の他の医療複合団地に比べて、大きな特徴と言えるだろう。しかも、内陸に位置していて、交通の便も良い。地方都市としては最高の環境が整っている。これらの点をウリにしながら、人材確保や企業誘致を進めていく考えだ。(談)