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医療法人・社会福祉法人の真誠会が2012年4月に開始した「定期巡回・随時対応型訪問介護看護(以下、24時間訪問サービス)」では、フィリップス・レスピロニクスが2011年12月に提供を始めたばかりの「フィリップス緊急通報サービス」を採用している(前回の記事はこちら)。

同サービスを採用した背景や今後の普及への課題、ハードウエアに対する改良の要望などについて、真誠会 理事長の小田貢氏に聞いた。

(聞き手は小谷 卓也)


真誠会
小田氏

─―24時間訪問サービスにおいて、フィリップス緊急通報サービスを採用した背景を教えてください。

 我々は、介護・医療から買い物、掃除に至るまで、要介護者が在宅で暮らせるための生活支援サービスの提供、つまり地域包括ケアの実現を目指しています。その中で、緊急通報サービスのようなものが欠けていました。ちょうどそれを探している時、2011年の9月ごろにタイミングよくフィリップスからサービスの紹介があったのです。

 聞いてみると、これからサービスの提供を始めようとしているところで、採用すれば初めての本格導入事例になるという話でした。それならば、やってみようと。これまで米子市でも他の緊急通報システムの導入例はありましたが、あまり機能していないと聞いていました。ならば、新しいシステムを使ってみようと考えたのです。

――実際に、フィリップス緊急通報サービスを使ってみて、どう評価していますか。

 高く評価しています。非常に感度が良く、実際に転倒したけれども通報されなかったという事例はこれまで1件もありません。逆に、何もなかったけれども通報があったという誤報のケースはありましたが、そのくらいの方が良いと思います。

――現在、この緊急通報サービスの導入件数はどの程度ですか。

 2012年3月末まで米子市のモデル事業として取り組んでいた時は、25件ありました。4月から有料サービスになったことで少し減って、今は7件ほどです。我々の体制の問題もあり、まだ広く情報発信できていないので、これから増えていくと思います。

――今後、こうした緊急通報サービスを広く普及させていく上での課題は、どこにあると見ていますか。

真誠会
フィリップス緊急通報サービスのペンダント

 要介護や認知症になる前の段階から、こういうもの(ペンダント)に慣れておくことが大事だと思います。我々の導入事例を見ていても、例えば認知症の利用者が「何だこれ?」と、ペンダントをすることに少し違和感を持ってしまうようです。「そんなに大切なものなら大事にしよう」と、首から取ってしまったり、引き出しにしまったりしてしまう利用者もいます。

 例えば、後期高齢者になったらペンダントをプレゼントする、といったような習慣や、それが主流であるという印象を、マスコミを含めて社会全体で作っていくことも必要でしょう。こういうものをプレゼントすることが、親孝行なんだというイメージを持ってもらうことが大事です。実際に、命を救える可能性が高まるわけですから。

――フィリップス緊急通報サービスに対して、ここは改良してほしいと感じている点はありますか。

真誠会

 ぜひ、ペンダントにGPSや通信機能を備えてほしいと感じます。我々の24時間訪問サービスでは、徘徊に注意が必要な利用者に対しては、ソフトバンクモバイルの「みまもりケータイ」を活用して位置情報を把握しています。もし、ペンダントにこうした機能も付加されれば、自宅内での転倒の検知だけでなく、自宅外の徘徊についても一つの機器で対応することができますから。