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 万葉集における山部赤人の和歌にも登場する「田子の浦」。静岡県富士市に位置する海岸だ。

 その海岸近くに2011年末、「在宅ヘルスケア実証ルーム」が建設された。筆者は2012年4月、同実証ルームを訪れた。

「これからの医療プロジェクト」の一環

旭化成
広大な敷地内に現れた“家”

 その"家"は、旭化成の富士支社の敷地の一角にある。

 同社は2011年、新中期経営計画「For Tomorrow 2015」を策定。新たな事業の創出に向けて、「これからの環境・エネルギープロジェクト」「これからの住・くらしプロジェクト」「これからの医療プロジェクト」を設置することを打ち出した。いずれも、これからの世の中のニーズを先取りし、同社が持つ多様なノウハウを融合することで解決策を提示していこうとするものである。

 このうち「これからの医療プロジェクト」においては、大きく三つのテーマに取り組むという。すなわち、(1)救命救急医療の高度化、(2)医療IT活用による健康生活サポート、(3)細胞・再生医療の実用化、である。

 例えば(1)の救命救急医療の高度化に向けては、2012年3月に米国の医療機器メーカーであるZOLL Medical社を買収すると発表した(関連記事)。ZOLL社は、自動体外除細動器(AED)などの救急救命分野に強みを持つ。2000億円に迫る規模の大型買収案件として、話題になったのは記憶に新しい。