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画像のデジタル化を機に電子カルテ導入を検討

 所沢肛門病院が電子カルテシステム導入の検討を始めたのは、2010年の2月。きっかけは、旧来のフィルムによるX線装置が故障し、デジタルX線装置(DR)を導入することになったことだ。「大腸内視鏡画像といっしょに管理できるように、PACS導入を検討することになりました。検査画像をデジタル管理するならば、カルテも電子化して連携して参照できるようにした方がいい。また、単科病院は疾患も限られるので診療過程を標準化しやすく、以前から運用してきた紙によるパスを電子化すれば、効率的で便利になるだろうという考えもありました」(栗原氏)。

院長の栗原浩幸氏
院長の栗原浩幸氏

 肛門部手術では、手術前日まで、手術当日の術前・術後、術後約1週間の退院まで、それぞれの治療・処置、使用薬剤、手術材料、処方、食事など、ほぼ一定のカリキュラムで進めることができるという。「日本でクリニカルパスが普及し始めたのは、1990年代半ばのこと。当院ではクリニカルパスという用語が国内で一般化される以前から、パスに相当する入院スケジュール管理を行ってきた」と栗原氏は説明する。

 大腸肛門科で電子カルテ化する場合、「所見を絵として記述することが容易にできるか、それが一番の課題」と栗原氏は指摘する。所見を絵としていかに記述し、保存するかという課題は、電子カルテを導入する多くの医師が抱える問題である。そこで栗原氏は、タブレット型の入力インターフェースであることを導入の条件とし、同院と付き合いのあるスペリオルアドバンテック(東京都八王子市)にデジタル化へ向けたインフラ整備について相談を持ちかけた。同社は、X線撮影装置や超音波診断装置など医療機器本体および周辺装置の販売、保守事業を手掛けている。

ワイズマンの電子カルテシステムERによる肛門部手術・入院クリニカルパス
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PACSで内視鏡検査画像も一元管理している
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 機種選定にあたっては、大手電子カルテベンダーを含め4社のデモ・プレゼンを受けて、最終的にワイズマンの電子カルテシステムER、医療事務管理システム(レセコンからのリプレース)を決定した。ワイズマンの電子カルテを採用した理由について、栗原氏はカルテ画面が紙カルテに近い仕様であったこと、ペンタブレットによるシェーマの描画が満足できたこと、オーダー操作が容易であったこと、要求に対する提案や対応がよかったことを挙げている。「いろいろな診療科で標準的に使用するケースと異なり、単科におけるニーズは明確でかつ細かい。そうした要求に対して、適切に対応できるアプローチを示してくれた点を高く評価しました」(栗原氏)。