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10施設との画像診断連携を順次拡大、手術適用の判断を迅速化

青森県下北郡大間町にある大間病院

 連携先施設は、Photophone利用から継続した鶴田町立中央病院(北津軽郡鶴田町)、つがる成人病センター(つがる市)をはじめ、公立金木病院(五所川原市)、白生会胃腸病院(五所川原市)、平内中央病院(東津軽郡平内町)、外ヶ浜中央病院(東津軽郡外ヶ浜町)、鰺ヶ沢町立中央病院(西津軽郡鰺ヶ沢町)の7施設に、新システムに移行してから新たに大間病院(下北郡大間町)、五所川原市立西北中央病院(五所川原市)、むつ総合病院(むつ市)の3施設が加わった。さらに、公立野辺地病院(上北郡野辺地町)と連携交渉中という。

大間病院内科医長の大谷啓介氏

 新システムから連携先に加わった大間病院(48床)の内科医長 大谷啓介氏は、「当院には6人の医師がいますが、全員が脳外科の専門でないので、どういう例が手術適用ですぐ搬送すべきか、どこまで当院で対応していいのかCT画像から判断することに不安を抱くケースがあります。青森市まで(約140キロあり)救急車で3時間弱、冬場はさらに時間を要するため、搬送すべきかどうか迅速な判断が求められるので、必要に迫れてシステム利用に踏み切りました」と加入の動機を述べる。

 連携先施設のほとんどはCT画像をサーバーからCD-Rなどのメディアに一旦コピーし、インターネットに接続した連携BOXサービス用PCからデータセンターの施設別連携BOXにアップロードする。「実際のアップロード作業は放射線技師にお願いしていますが、手間がかかるわけでもなく、非常に使い勝手はいい」(大谷氏)という。一方、青森県立中央病院側では、連携BOXにアクセスして連携BOXビューアで参照する。最初はJPEG形式でスピーディに画像を転送し、バックグラウンドでDICOMデータを徐々に転送する。

脳神経外科副部長の小山新弥氏

 「ビューアの使い勝手もよく、院内のPACSビューアと同等にストレスを感じないスピードで参照できます。脳内の出血範囲がどれほどか、変異がどれぐらい見られるかで手術適用の判断をするだけなので、(読影専用ビューアのように)高精細である必要はありません。通常のモニターでも十分な画質は得られます」(脳神経外科副部長 小山新弥氏)とシステムの操作性と機能を評価している。

 連携BOXの各施設の最大容量は10Gバイトで、現在は画像の共有のみに利用している。画像ビューアにはコメント機能もあり、双方で画像参照しながら電話で交わされた内容を記録する、搬送時の注意事項や指示を入力するなどに使っている。「以前の画像伝送システムでは送られた画像をモニターで見るだけなので、記録はノートに手書きしていました。また、画像はプリントしたものをデータとして残せるだけでしたが、連携BOXにDICOMデータそのものを保管できるようになった点もメリット」(小山氏)。遠隔診断時の画像を後から利用することはあまりないというが、診療情報を長期保存する観点では連携BOXの優位性はある。

連携BOXビューア端末を操作する小山副部長

 2月の運用開始から約9か月半の間に、順次旧システムから切り替えるとともに新たに導入してきたことから、これまでに60例の利用症例でまだ多くはないという。

 また、連携BOXビューア端末は脳神経外科病棟に1台設置されていたが、11月末に新たに医局にも設置して病棟に行かなくても運用できるようにした。

連携BOXビューア画面。伝送された(連携BOXにアップロード)画像のリスト画面。下部にはサムネイルが表示
画像表示画面。左下にコメント、右のビューイング機能で画像表示を操作する