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さまざまな業務の効率化に多大な成果をもたらす

愛知医科大学病院薬剤部副部長の斎藤寛子氏
愛知医科大学病院薬剤部副部長の斎藤寛子氏

 新システムになっての大きなメリットは、まず非採用薬も含めて最新の情報を入手できること。それに加え、業務の負担になっていたデータベースの更新作業から解放されたことだ。「メンテナンス作業が不要になったことは非常に助かっていますし、手作業での情報更新で起きる単純な入力ミスや間違った解釈による情報入力などの危険性がなくなり、情報の信頼度が飛躍的に向上しました」(斎藤氏)と指摘する。

 また、システム選定の際に高く評価していた機能である持参薬管理・鑑別報告書作成業務における効率性も、飛躍的に高まった。以前は入院患者の持参薬を薬剤部室に持ち帰り、日本医薬品集などを利用しながら逐一調べて手書きで持参薬管理表を作成していたため、日に10人あるいは20人と入院が集中すると、その作業に忙殺されていた。現在は持参薬の検索が簡単である上、病棟にいても作業できるため、鑑別報告書の作成が短時間で効率的にできるようになった。

 「持参薬は基本的には病棟薬剤師がすべて確認して報告書を作成しますが、検索が容易で、薬剤写真も表示されるため、薬剤師の手が回らないときは看護師にお願いできるようになり、非常に楽になりました。また、最近はジェネリックが増えてきて、採用薬の中から代替薬を探すのが大変でしたが、鑑別用データの更新頻度が高いJUS D.I.は同効薬検索が簡単にできるので、情報の古い書籍などと比べてデータが正確で、かつ迅速な作業ができる点が優れています」(薬剤師の三浦陽子氏)。

 作業の効率化という点では、ポケット版医薬品集の原稿作成も業務負荷は大幅に減少した。JUS D.I.はWeb版の医薬品集を表示できるが、手軽に手元に置いておきたいという要望があるため、ポケット版医薬品集の配布を続けている。以前は多くのリソースを投入して原稿作成・校正作業を行っていたが、「JUS D.I.を利用した作業では、掲載項目を指定してデータを抽出・出力し、それを原稿として印刷会社に渡すだけ。1人の担当者がわずかな時間で作業を終えることができるようになりました」(斎藤氏)という。

診療現場で発生する情報の整理・提供がDI活動の要

JUS D.I. の院内採用薬検索結果画面
JUS D.I. の院内採用薬検索結果画面

 JUS D.I.の導入によって、さまざまな業務の効率化が実現できたことを高く評価しているが、斎藤氏の最も期待するところは、業務効率の向上によってもたらされた時間を有効に活用して、高度なDI活動を展開できる環境が整ったことだ。薬剤師の大幅な増員によって病棟常駐体制を整えたことにより、全病棟での定期処方薬の配薬セットの開始、注射払い出し業務の効率化、看護業務の軽減化などの成果を上げることができたと同時に、病棟患者への薬剤投与の際に現場の情報を直接収集できる環境ができた。

「病棟薬剤師とDI担当が協力して、患者さんごとに差がある効果、副作用など臨床現場の生きた情報を収集・整理して、投与設計に生かしていくことがDI活動の重要なポイントと考えます。そうした活動を実現できるのは、最新の医薬品情報を的確に提供できる医薬品情報管理システムがあってこそ。医薬品メーカーなどから発信される既成の情報の整理・提供という業務を効率化することによって、当病院の診療現場に即した情報の整理・提供を中心とした高度なDI活動が可能になります」(斎藤氏)。

 長谷川氏も、そうした高度なDI活動の実現によって「薬剤師が診療に深く関与することで薬剤事故をなくすことが可能であり、薬剤師の地位向上にもつながる」と強調した。(増田 克善=委嘱ライター)


愛知医科大学病院

■病院概要
名称:愛知医科大学病院
住所:愛知県愛知郡長久手岩作字雁又21
病床数:1014床
Webサイト:http://www.aichi-med-u.ac.jp/hospital/
システム開発・導入:日本ユースウェアシステム(東京・品川)
総販売元:スズケン