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遠隔医療と遠隔健康管理を同時に実施、効果を検証

 スマートケア実証実験は、テグ市とLGエレクトロニクスが協力して地元の医療機器会社、大学病院とコンソーシアムを構成、遠隔医療と遠隔健康管理を同時に実施している。

 日常生活の中で患者のデータを収集して分析し、健康相談と遠隔医療を並行してできるようにした。自宅で血糖値、血圧、活動量、心電図を測定すると、そのデータはあらかじめ設定してあるPCを経由してスマートケア実証実験を運営するセンターのサーバーに届き、病院と健康管理センターの2カ所に送信される。

スマートケア実証実験で使用する、患者自宅用の計測機器など。手前にあるのが血圧計、その奥にあるケースに入った状態のものが血糖値計だ。計測結果はBluetoothでPCやスマートフォンに送信する。奥にある大きめのボックスは、「自動薬配給機」。1回に飲む薬をあらかじめ専用ケースに入れて、ボックス内にセッティング。指定した時刻になるとアラームが鳴り薬ケースが出てくる仕組みだ。その薬をボックスから取り出したかどうかの情報が、血圧計などと同様にBluetooth経由でPCやスマートフォンに送信される。
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実証実験で使う体重・体組成計。こちらも計測結果はBluetoothでPCやスマートフォンに送信する。
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 データを元にCDSS(Clinical Decision Support System:臨床意思決定支援システム)を使って患者にも自動的にフィードバッグを送信する。さらに、治療であれば医師から、健康管理であれば看護師から、それぞれPCを使ったテレビ電話で診療やアドバイスを受けられる。

LGエレクトロニクスのイ・チャンヒ氏

 自宅で使う機器類とPCは、医療機器などのデータ接続の規格「コンティニュアヘルスアライアンス」に準拠したものを使用。実験対象となる人は、機器それぞれで血圧などを計測するだけで、そのデータはBluetoothを使ってPCに転送される。コンティニュア準拠の通信方式を採用したのは、実証実験の後、この仕組みを海外などで展開するときに「国際標準となるデータ通信方式を選択しておいた方が有利と判断した」と、コンソーシアムで実証実験の導入やシステム開発を担当するLGエレクトロニクスのイ・チャンヒ氏は語る。

体重・体組成計で計測した結果をPCの画面に表示したところ。計測数値によって、CDSS(Clinical Decision Support System:臨床意思決定支援システム)から運動や食事などの指示が届く(画面下にある文章)。文字が読みにくい人のために、指示文を読み上げる機能も装備する。
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実証実験後半では、これまでPC中心だったデータ送信をスマートフォンに切り替える。持ち運びやすくすることで、よりユビキタスなヘルスケアを追求するためだ。
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 実証実験は「スマートケアセンター」と呼ぶ組織を作り、運用している。同センターには看護師や栄養管理士、運動専門士が常勤しており、対象者の相談に乗ったり、健康指導や運動指導を実施している。