厚生労働省は10月10日、「介護支援専門員(ケアマネジャー)の資質向上と今後のあり方に関する検討会」で、現状のケアマネジメントの課題やケアマネジャーの資質向上に関する対策案を示した。「地域ケア会議」の制度化やケアマネジャーの研修内容の見直しなどを盛り込んでいる(表1)。
地域ケア会議は、介護事業者や医療機関の関連職種、行政関係者、地域住民などが参加する困難事例などの検討会議で、地域包括支援センターが中心となって開催する。厚労省案では、地域ケア会議を介護保険制度に明確に位置づけ、個別ケースのケアマネジメント内容の検討を通じて、ケアマネジャーを教育・支援していくとしている。
ケアマネジャーの資質向上に関しては、ケアマネジメントのプロセスを可視化するため、共通の「課題抽出シート」の導入のほか、研修における医療的な知識に関するカリキュラムの拡充や、演習・実習の強化といった案が示された。
厚労省は10月末までパブリック・コメントを募集し、年内にも具体的な方針を取りまとめる方針だ。