政府の規制改革会議は2014年1月21日、保険診療と保険外診療を併用する際の保険外併用療養費制度について議論した。制度の対象範囲を広げる方向で、新たなルール作りの検討に入った。
同制度では、先進医療や治験など将来の保険導入への評価を目的とする「評価療養」、または差額ベッドなど患者の選択によるもので保険導入を前提としない「選定療養」に指定された項目について、保険診療との併用が認められている。一方で、保険収載の見込みがなくなった治療法が評価療養から外され、患者の負担が増加するケースもあるなど、制度上の問題点が指摘されていた。
規制改革会議では評価療養や選定療養ではない新たなカテゴリーとして、医師と患者の双方が希望した治療については個別に保険診療との併用を認める制度の設計に着手。併せて、治療内容の安全性情報などを患者に十分に提供したり、客観的なチェックで根拠の疑わしい医療の助長を防ぐ仕組みなども検討する。
今後は規制改革会議のメンバーを中心に議論を深め、3月にも意見をまとめる。その後、厚生労働省と協議し、同制度の導入方針を6月の答申に盛り込む予定だ。